放送第20回について
怪談のシーハナ聞かせてよ。4 [DVD]
さあ、来ましたね、この放送第20回と第21回は、
「生ライブスペシャル」です!
2016年9月に新宿文化センターで公開収録されたイベントの模様を収めた回になりますね!
『怪談のシーハナ聞かせてよ』を第一回から連続視聴してきた私にとっては、「いよいよライブイベントを張れるところまで番組も順調に成長してきたか」と深ーい感慨がありまする・・・なんだこの不思議なオヤゴコロみたいな感情は
ちなみに私個人としては、さすがのせきぐちあいみさんも、この回は「妄想タイム」はスキップすると勝手に思っていたら、なんとなんと、聴衆を目の前にしてちゃんとオープニングで「妄想タイム」今回もやってくれます。ライブのお客さんを前にしてもスタジオ収録時と変わらないテンションで「あれ」ができるとは、どれだけ度胸が据わっているんだこの人は!
公開イベントということで、ゲスト怪談師も豪華です!この回に集まったのは、福澤徹三さん、黒木あるじさん、黒史郎さん、吉田悠軌さん。よく見ると、単に豪華ゲスト陣というだけでなく、そもそも吉田悠軌さん以外はみんな、これがシーハナ初登場の顔ぶれですね
上間月貴さん、せきぐちあいみさん、高田のぞみさん、そして狩野英孝さんも怪談を披露した盛りだくさんのイベントですね。そしてこの放送第20回には、イベントの前半までが収録されています。
それでは、登場した怪談をひとつひとつ、レビューしてきましょう!
かくれんぼ(上間月貴さん)
お客さんを目の前にしての、生ライブスペシャルにおいても、一番手を担当するのは怪談社の上間月貴さんです
それにしても、とっても細かすぎるハナシかもしれませんが、
なんとなく、上間さんの怪談の語り方が、いつものスタジオ収録の時と違うような気がしませんか?
なんだかいつもより、ゆったりめなペースで始めている、というのか。スタジオ収録でやる時と、ライブ会場でやる時とでは、もしかするとお客さんのリアルな反応を慎重に見ながら話のペースを調整している、等の理由で、語りのテクニックも違っているのかもしれません。なんて、細かいところをめちゃくちゃフォーカスして見てしまったのは、私が怪談文化を愛しすぎているウサギゆえ
怪談の内容も、どうやら別々の二体?の怪異がいたようで、なんかブキミな曖昧さを残すハナシでした
糸柳さんによる、かくれんぼの起源についての解説も、面白かったです。かくれんぼというもの自体に、もともと儀式的な意味があったという解説。かくれんぼの場を舞台にした怪談が一般にとにかくブキミに感じられる理由がなんかわかったような気がします
怪談のシーハナ聞かせてよ。4 [DVD]
赤痣の女(福澤徹三さん)
まずもって申し上げたいこととしては、
90年代からのホラー好き世代にとっては「幻日」作者の福澤徹三さんのシーハナ参戦それ自体、なんとも嬉しいかぎりです!
幻日
その内容は、大阪市井のレンタルビデオ店での怪現象から始まり、
まさかまさかのベトナム戦争ゴーストストーリーへの大展開!
さらにこの怪談は、ドンデン返しもびしっと決まっております。というのも、怪異を体験した「Sさん」という人物の正体が、、、いやはや、そうきましたか!かなり意表を衝かれましたw
怪談のシーハナ聞かせてよ。4 [DVD]
おがみ猫(黒木あるじさん)
黒木あるじさんも怪談のシーハナへ初登場、シーハナの長期ファンとしては、Say Hello to 黒木さんという心持です
ここでは、ネコ怪談を引っ提げての登壇となりました。
それにしても、この怪談に限らず、
『怪談のシーハナ聞かせてよ。』って、ネコ怪談の出現率、高いですよねー
もっともこれは、シーハナの特徴というわけでもなく、日本怪談の特徴、といえるのかもしれませんが。
そういえば、実話怪談として提供できるようなものではありませんけども、私の父親が子供の頃に地元で聴いた話、というものの中にも、ネコに関する「フシギなウワサ」というものがあったそうです。
全国各地に「ネコに関する不思議な話」って、多いのかもしれませんね
怪談のシーハナ聞かせてよ。4 [DVD]
ありがとう(黒史郎さん)
この生ライブスペシャルのゲストはどこまで果てしなく豪華なのだろうか!
続いては黒史郎さんが登壇するのです!そしてここで語られる「ありがとう」という怪談は、私が大大大好きな怪談でもあります
とにかく摩訶不思議な物語でした。オチがどこへ行くのか、さっぱり、読めない
幽霊だったのか、ヒトコワだったのか、それとも家にまつわるタタリ系だったのかも、さっぱり、わからない
ただ、とにかく、めちゃくちゃ怖い
途中に出てくる、ひらがなの「あ」のスライドとか、トラウマになりそうでしたw
黒史郎さんの語りもキレッキレですが、
この怪談を後ろで聴いている福澤さんの顔が、ニヤニヤと、めちゃくちゃ楽しそうなのが印象的でしたw。福澤先生もこの手のテイストの怪談が大好物なのだと見た!
怪談のシーハナ聞かせてよ。4 [DVD]
123のピエロ(吉田悠軌さん)
ここで、ついに!
『怪談のシーハナ聞かせてよ。』史上に残る究極の神怪談、吉田悠軌さんの「1,2,3のピエロ」が、キターーーー!!
まさに吉田会長が「ライブイベントのために準備して持ってきたぜ」という風格の、究極の一品!
これは本当に凄い!凄いのですが、なんてこった、
何を語ってもすべてがネタバレになってしまう怪談なので、何も解説ができんw
まぁ、あえて漠然とした言い方で紹介をしておくと、これは怪談の中身が云々というよりも、
怪談の出自、それが人から人へと伝わってきた背景、そして吉田会長がこの怪談を「知ってしまった」経緯といった、物語の置かれているコンテキスト自体が不穏で気味悪い、という怪談
聴き終えたあとの、言い知れない不安感が、私をいまだに苦しめてる、、、
そういうわけなので、自分の耳で最初から最後まで聞かないとインパクトがない怪談です。気になる方はぜひ、『怪談のシーハナ聞かせてよ』のDVDでこの回を見ていただくしかないですね
「この怪談を語ること、知ってしまうこと」が現実に影響してしまうという奇怪な話!この怪談は、語られたイベント会場、2016年9月20日の新宿文化センターの現場に居合わせて聞き、集まっていた聴衆の皆様と、「えーー、聴いちゃいけない怪談を聴いちゃったよ!」というオゾケを共有しあいたかった!
怪談のシーハナ聞かせてよ。4 [DVD]
まとめ
放送第20回のレビューは以上となりますが、
これは先に述べた通り、生ライブ収録の、あくまで前半、
次回の第21回が、この日のイベントの後半戦の収録となります。
それにしても、しつこいようですが、このゲスト陣の豪華さにはただただ圧倒されますね
当日のライブにもし参加していたら、このゲスト陣の顔ぶれと同じ場を共有できたというだけで、怪談ホラーファンには貴重だったでしょうね。
当日のライブにもし参加していたら、このゲスト陣の顔ぶれと同じ場を共有できたというだけで、怪談ホラーファンには貴重だったでしょうね。
そして、そんな場で、吉田会長が「聴いた人の記憶に干渉してくる」というスタンド攻撃のような能力をもつ(らしい)1,2,3のピエロという爆弾を投入してくると、、、この場に、ぜひ、いたかった
そして、怖いだけではなく、どこかMCやアシスタントや怪談師さんたちの人間味あふれるあったかい姿に癒されるところもあるのが、『怪談のシーハナ聞かせてよ。』の魅力、このライブイベントでもちゃんとユーモア部分がありまして、
司会の狩野英孝さんが、歯痛で顔をパンパンに腫らせた状態でステージに登場してくるのが、もはや強烈な出オチ感で、いっきにライブ会場を暖かい雰囲気にしてくれますw。たまたまこの日に歯が痛くなって人相が変わってしまったのはただの偶然でしょうけど、そのおかげで一気に会場に一体感が!この司司会は、本当に、何か、もっていますねーw
怪談のシーハナ聞かせてよ。4 [DVD]
※『怪談のシーハナ聞かせてよ。』第壱章は2024年11月現在、DVDはGEOにて貸出可能、放送第39回以降からはU-NEXTで動画配信中と確認できております。