放送第8回について
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それでは『怪談のシーハナ聞かせてよ。』第壱章(=第1シーズン)、放送第八回の怪談のレビューをやっていきたいと思います!
今回もよろしくお願いします!
さて放送第八回のゲスト怪談師さんは、
レースクイーン出身の宍戸レイさんと、
ナレーター出身、星野しづくさんのお二人です!
お二人とも、なんとも華がありんす。
それにしても・・・
この回を見返すと驚かされるのは、司会の狩野英孝さんが、
「今回は女性怪談師さんスペシャルです!」「女性の怪談師というのも最近は多いんですか?」というトークから始めている、
ということです。
この後の『怪談のシーハナ聞かせてよ。』の展開を考えますと、いまや「女流怪談師さんというのもいるんですね」どころじゃないですからねw
その後の『怪談のシーハナ聞かせてよ。』は、すっかり女性の怪談師さんに支えられる番組となりますが、この時点では、まだ、「女性の怪談師さんというのもいるんですね」というニュアンスが残っていたのですね。
この放送第8回の段階では、まだ牛抱せん夏さんも山口綾子さんも、まだこの番組には登場していませんでしたからね・・・
では、この放送第八回に登場した怪談を、ひとつずつ、見ていきましょう!
カラオケ(紙舞さん)
これは名作です!
この第八回については、いっぱつめのこの怪談、『カラオケ』の印象が絶大です。
前回、放送第七回の『チェックのおじさん』という怪談の時に私が話した、「時間差怪談」の、これもまた、一類型です。
オチになったとき、
「実は、最初から幽霊はずーっとそこにいたんだよ」とわかる
という怖さで攻めてくる怪談ですね
ちょっと面白いのが、この舞台となっているカラオケボックス、店長がずぼらで、カメラの故障を、ずっと放置しているところなんですよね。
「全部が壊れたわけじゃないから、いいじゃないか」みたいなことを言ってね。
職業倫理としては、大問題なはずですがw
まぁ、この店長が、最初に故障の原因を調べに行こうとしなかったおかげでの、後半の大展開ですからね、この店長さんのずぼらさ、怪談世界では大事なキャラですよね。
こういうスットボケたキャラクターって、怪異の深刻さを深める、いい動きをしてくれますよねー
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新生活にて(星野しづくさん)
この怪談もまた、「怪異がいつ出るのか、いつ出るのか・・・と聴き手に思わせておいて、実は最初からずっといたんだよ」パターンに該当します
これもまた、私のいう、時間差怪談パターンですね
オチのたった一文で、すべての構造が明らかになり、
かつ、そのとき、
「最初から怪異は始まっていたのかー!」とゾッとする、
そのような構成をとっている実話怪談です。
星野しづくさんの声が実によいですね、そんな聞きやすい声をしている星野しづくさんの声で、
首がガックンガックンしている幽霊のハナシを盛り上げていただけるので、
この怪談もまた、インパクト絶大です!
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露出ムービー(宍戸レイさん)
この怪談は、シチュエーションからしてぶっ飛んでいて、設定が既に面白いんです。
露出ムービーの撮影中に起きたことって言われても、「そもそも露出ムービーの撮影中ってなに??」とw。そこから引き込まれますね
もともと、怪談と「淫靡さ」というものは、磁力をもって引き合うもの。
公園で、ちょっと風変わりな趣味のカップルが、性愛にまつわる行動をとっていると、
怪なるものを呼び寄せてしまった・・・という怪談構成自体は、
まさに、「怪談と隠避さ」というテーマについて、考えさせてくれます。
なお、この怪談についてはもうひとつ指摘することがありまして、
この回にかぎって、宍戸レイさんが語っている途中にライトが落ちたりノイズが入ったり、いろいろ起こるんですよ
偶然の機材不調だとは思うんじゃが、いきなり「キーン」とか来るので、視聴者側もびっくりします・・・!
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鈴のある部屋(星野しづくさん)
広い意味での事故物件もの、となりましょうか
借りた物件に、お札が貼ってあるとか、魔除けのマジナイみたいなものが書いてある、とか、そういうパターンがいろいろありますが、
この物件は、鈴が飾ってあります。
で、その鈴が、
ぎし、ぎし、ぎし・・・
という足音がしたあとで、
ちりん、ちりん、
と、鳴るわけです!
それにしても・・・
この怪談も、ナレーター出身の星野しづくさんの話芸が効いている怪談ですよね、
芸が細かいことに、「ぎし、ぎし、ぎし」の足音の擬音語は、
ちゃんと、遠ざかって行くときは、小さくフェードアウトしているんです!
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ロサンゼルスのホテル(宍戸レイさん)
これは珍しい!
なんとロサンゼルスが舞台の怪談です!
アメリカって、「ホテル」にいろいろ憑いているイメージがありますよね、イギリス発祥の幽霊文化にとってホテルというのは適応性が高いのかもしれません
それにしても・・・ここで語られている、ロサンゼルスの、
「出る」と有名なホテル、
実際はどこなんでしょうね?
私もアメリカへ行くことがあるなら、せっかくならそういうホテルに泊まってみたい!
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スタジオ収録(星野しづくさん)
90年代っ子な話をさせてもらえるなら
・・・黒澤清監督のホラー作品っぽかった!
変な声が入っていたという系統の実話怪談でございます。
これをナレーターを本職とされている星野しづくさんが語っているから、雰囲気バリバリです
いいですねー実は、私ごときがスタエフで放送をしている時も、妙な音が入り込む、という事象がかつてありました・・・そのことを話している怪
実は、私ごときがスタエフで放送をしている時も、妙な音が入り込む、という事象がかつてありました・・・そのことを話している回がありますので、以下にリンクを貼っておきますね
↓↓↓
>>私のstandFMの放送に怪音が入った時のオハナシはコチラ!
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母を襲う怪現象(高田のぞみさん)
これは、アシスタントのお二人(せきぐちあいみさんと高田のぞみさん)が、かわるがわるで怪談語りに挑戦するという、
「私たちのシーハナも聴いてよ」シリーズですね。
この回は、高田のぞみさんが担当です。
それにしても、この怪談については、
怪談の内容云々よりも・・・プレゼンとかを仕事でやって、途中でどんどんマズイ流れになっていくという経験をした人間なら、別の意味で怖いんじゃないでしょうかw
最初のほうで一度、噛んでしまったら、そのあと、話の順序もめちゃくちゃに崩壊してくという・・・
そして、狩野英孝さんの「どっちでもいいんですけど」のヒトコトがトドメを刺しにきているのです。つらい
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まとめ
放送第八回の総括としては、
怪談そのものよりも、
プレゼンとか、人前で話をするときのコツとして、すごく勉強になった箇所があるところですかね
高田のぞみさんの「私たちのシーハナもきいてよ」に対する、紙舞さんのフィードバックで登場する名言なのですが、
「実話怪談だからといって、起きたことをぜんぶ話そうとしなくてもいいんです」というところですね
実体験だからといって、話に関係のない要素や、聴いている人を混乱させるような場面は、ズバッとカットしてよい、ということですね
「細かいところまで全部を説明すること」と「わかりやすさ」って、実はトレードオフなことがあるのですよね・・・私もプレゼンの場でこの失敗を何度もして痛い目を見ましたが、この紙舞さんの話をきいて、怪談も同じことなのかな、と思った次第です!
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※『怪談のシーハナ聞かせてよ。』第壱章は2024年12月現在、DVDはGEOにて貸出可能、放送第39回以降からはU-NEXTで動画配信中と確認できております。