【第062夜】カフカの橋

first perspective photography of hanging bridge
first perspective photography of hanging bridge
Photo by Jacob Colvin on Pexels.com

その橋は「カフカの橋」と呼ばれている。
「時々人が渡っている際ひとりでにひっくり返ることがあるから」らしい。
そんなバカなと思いながらも興味を持って訪れ、橋の下を覗くと、白骨死体を見つけてしまい、警察を呼んだ。自殺なのか、それともウワサが本当だったのか、今でも不明なままである

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ほほう、これは、、、!

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ど、どうしやした?ドン・キホーテの旦那?

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いやはや、これはなかなかシャレた創作怪談だと思ってな。わかるかなこれ、カフカの『橋』という短編小説へのリスペクトになっているんじゃよ。橋がとつぜん意志を持って、ひっくり返る、という気味の悪いシュールな短編じゃな

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なるほど!世界文学に詳しい人ならわかる、そういう人をニンマリさせる系統の創作怪談ってわけですね。これはドン・キホーテの旦那の好みに合うんじゃないですかい?

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まあわし自身が世界文学の古典の登場人物じゃから。文学名作パロディ系にはニンマリしてしまうよな。採点としては、これは、60点つけてやろうかのう

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【第061夜】漢語から生まれた創作怪談

gray concrete wall
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Photo by Henry & Co. on Pexels.com
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ドンキホーテの旦那。今回の創作怪談は、「冷吟閑酔という四字熟語を使って呟怖を作ってください」というTwitterでのお題に反応したものだそうですぜ

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冷吟閑酔て、こりゃまた難しい言葉じゃな。漢語かな?わしも知らん言葉じゃ・・・

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辞書を引いてみたところ、「れいぎんかんすい」と読むそうです。「詩を吟じたり酒を飲んだりしながら悠々と暮らす」ことだそうで、はい、あちきも知らないコトバでしたね

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これで怪談にするというのはなかなか困難ではないかなあ。まあ、出来上がった140字怪談を見てみようか

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漢文の先生から聞いた話。中国旅行中、宿で夜起きると、古風な服装の中国の方々が月夜の庭で酒を酌み交わしていた。
加わったら古代の漢詩に詳しい陽気な人たち。
先生「まさに冷吟閑酔ですな!う、ハクション!」
とくしゃみをしたら全員煙のように消えてしまった。
あの人たちは何だったのか?

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ほほう、漢文の先生の話にしおったか!

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中国怪談になっていますが、あくまで「日本人の漢文の先生が見た、いかにも古典漢文のステロタイプな幻影だったかもしれない」というのがミソですね

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そうじゃな。日本人目線からの「古代中国への憧れ」を怪談にした感じじゃない。なるほど、いいんじゃないか?

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お、ならば、この創作怪談、まあまあな高得点貰えたりしますかね?

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わし自身が、スペイン語圏のとはいえ、古典世界の住民じゃからな、好感湧いてしまうな。ま、それでも、30点というところかな

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【第060夜】たった20文字の「怖い話」

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Photo by Jon Mishou on Pexels.com
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ドンキホーテの旦那。今回の創作怪談は、なんだか少し趣向が違うようですぜ

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ほう、そいつはよかった!最近、このシリーズも60回になっていささかマンネリの観があったからの。スタイル自体が変わるのはいいことじゃな。で、どんな趣向なんじゃ?

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普段はTwitterの仕様に合わせた「140字創作怪談」として連載していたものが、この2021年9月にTwitterに投稿した創作怪談は、「20文字」という厳しい文字数制限の中で、しかも「上空」というキーワードを使っての「怖い話」にチャレンジしたものだそうでして

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むむ?さすがに20文字の中で「怖い話」表現というのは、いくらなんでもムリではないかな?

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ところが、ちゃんとそのお題に投稿した作品があるそうで。それが、以下に転載されているものだそうです

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まあ、見てみようか

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上空で「投下」を押すだけの簡単な仕事です

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ハハハ!なるほどのう、、、!

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これ、ちゃんと「上空」というキーワードも使ってますね

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めちゃくちゃ縛りの強いお題企画に参加してきた、チャレンジの記録ということで、これは、なかなか、いいんじゃないか?

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お、ということは、この超ショート怪談の採点は?

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そうじゃな。チャレンジへのサービス点含め、40点というところかな

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私の呟怖活動についてTwitterでアンケートをとってみました!今後に活かします

長らくシリーズ化して出題し続けてきた、私の「妖怪呟怖」のお題提供。

最近、マンネリしているのではないかな、、、と心配になり、Twitterで、「このまま日本妖怪でお題を出し続けてほしいか」「海外妖怪(妖精とか幻獣とか)を出してほしいか」「そろそろ妖怪以外のお題を出してほしいか」アンケートを取ってみました。

結果は、以下の通り。

なるほど、やはり日本妖怪のお題を継続することを望まれているのかな、、、と思いつつ、よく見たら、二番手の「海外モノを出せ」も無視できない割合ですね!

というわけで、私としてはこのアンケート結果を、こう解釈しました!↓

今後は、日本妖怪シリーズを更に続けつつも、たまに、「海外妖怪(厳密には変な言い方だけど、いわゆる西洋の妖精や幻獣)」も交えて、出していきます!

【第059夜】魂の機械処理

black and gray motherboard
black and gray motherboard
Photo by Athena on Pexels.com

「体から魂を救う最新技術」の被験体募集があった。
「悩みがなくなる」というコトバにつられ志願した私。脳だけを移植された鋼鉄のロボットに改造された。感情が湧かないから確かに悩みはなくなったが「何を目的に生きているんだろう?」という問いを特に感情もなく無限ループで繰り返している

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このところしばらく「イイ話」路線に進んでいたと思ったら、これまた唐突に、SF系に戻ってきましたね!

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結局のところ、このブログ管理人、やりたい路線はSFホラーってことなんだろうて

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しかし、これをどう扱えばいいんでしょうかね、、、久々に、お得意のSFホラー系に持ち込んで創作したショートショートとしては、、、そのう、、、

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つまんない。そう思ったんじゃろ?

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ええ、まあ、、、

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わしもそう思った。これがSFホラー路線の怖さじゃよ。たいていのアイデアは、もはや何百万回やり尽くされていて、ありきたりに落ちるのじゃ

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ホントですね。これも、やりたいことはわかるんですが、よく見かけるショートショートに収まってるんですよねー

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そういうことじゃよ。というわけで、採点も厳しく、1点というところじゃな!

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【読書日記】ホラー映画監督清水崇の自伝本をアリスとチェシャ猫が熱心に読んでみた

本対話篇の登場人物

【アリス】『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』で有名な御仁。ですが本対話篇のキャラ付けは、どちらかといえばAmerican McGee’s Aliceの影響を受けています

【チェシャ猫】こちらも『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』で有名な上、ボルヘスの『幻獣事典』にも晴れて(!)採用された有名キャラ。ですがこちらもAmerican McGee’s Aliceのキャラ設定に寄せています

とある夏の夕暮れのアリスとチェシャ猫

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チェシャ猫さん、どうしたの?今日も小枝の上でずいぶんとヒマそうじゃない?

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どうしたもこうしたもないもんさ。たまにはテレビでもと見ていたんだが、なんだい、サダコもカヤコも最近はすっかりギャグ路線だ。そういやこのところ、バリッとしたJホラーというものに出会えてない。ぼんやりとここで物思いにふけっていると、どうしても、『リング』とか『呪怨』とかの、90年代~00年代のJホラーが懐かしくなってきてね

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それ、世代がバレちゃう発言ねえ

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19世紀ビクトリア朝っ子の君には、言われたくないものだがね

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でも、ちょうどよかった。実はわたし、今日、こんな本を読んでいたの↓↓↓

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おおおっと!なんという逸品を、こいつはまた、、、!

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さすがはチェシャ猫さん。この本を知ってるのね?

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『呪怨』の清水崇監督が自らの来歴や映画作法を縦横無尽に語った、ファン必携の一冊だよ!この本にたどりつくとは、さすがに、君のホラー界隈ネタに関する嗅覚は、ぬけめなく研ぎ澄まされているようだね

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「あのころはよかった」なんて言う大人には、なりたくないとは、いつも思っているけど・・・

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うむ

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そんなにヒマそうなら、この本をネタに、清水崇監督のことについて、今日は語り合わない?

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ふむう・・・そんなら、ひとつ、なぞなぞだ。「あのころはよかった」なんて言う大人になりたくない、という点と、今日は清水崇監督について語り合おう、という点、双方について私が賛成したとすると、その場合、私の発言は矛盾になってしまうかね?

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また、ややこしいことを。どうせ、「自分はネコであって、大『人』になることはないから、矛盾にならない」っていう、オチをつけるんでしょ?

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おや、あいかわらず、するどい

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清水崇監督の日本家屋へのこだわりを考える

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では『寿恩』の話だが。この本の前半で語られる、清水崇監督の来歴自体、私にはとても興味深いのだよ。「Jホラーの監督として、これはちょっとできすぎているんじゃないか」と思ってしまうような生い立ちが、さりげなく書かれているんだが、どこだかわかるかな?

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群馬県前橋市出身で、「ET」を見て映画に憧れたっていう少年時代の話がメインよね?チェシャ猫さんが気になりそうな点があったかしら?

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答えを言おうか。清水監督は、畳業者の経営者の息子さんなんだよ

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畳業者・・・あー、なるほどー!

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清水崇監督って、つくづく、現代の日本家屋の構造を知り尽くしている監督さんだって思わないかい?それも、溝口健二監督や小津安二郎監督のような大上段な視線ではなくて、とっても生活者の視線で、現代の日本の庶民住宅の「狭さ」の感覚をフル活用している人だ。もしかしたら、小さい頃から畳職人の方の仕事を見ていた経験が、いくばくかそのセンスの支えになっているのでは、、、なんて思っちゃうわけだよ。穿ちすぎかもしれんがね

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でも、清水崇監督の凄いところって、呪怨がハリウッドに進出した時も、けっきょくアメリカ人が日本家屋に引っ越してくるっていう強引な物語設定にしてまで、現代日本家屋での描写にこだわったところだものね!

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彼にとって「現代の平凡な一軒家」を舞台に撮影することが徹底してホーム戦なのかもしれない

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その土壌が、群馬県の畳業者の息子さんだったがゆえに培われた感覚だったと仮定するのは、穿ちすぎかもしれないけど、オハナシとしては、面白いわよね

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清水崇監督を育てた群馬県のことを考える

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その清水監督、近畿大学で演劇・映画を学ぶわけだが、けっきょくそんな彼の転機になったのが、小栗康平監督の『眠る男』の撮影スタッフに応募したことなんだ

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『眠る男』も、これはこれで懐かしいわね

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これも清水崇監督の目線に立つと初めて見えてくることなんだが、小栗康平監督って、清水崇監督と同じく、群馬県前橋市の出身なんだよな。そしてこの『眠る男』は、群馬県が出資まで含めて全面バックアップをした映画。ロケ地もほとんどが群馬県から選ばれている

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ああ、なるほど!それで清水崇監督、「『眠る男』の撮影スタッフの募集を上毛新聞で見つけた」と言っているわけね。でも、そんなふうに群馬県の人脈の中で育てられた無名の映画スタッフが、やがてハリウッドまで進出していくわけだから。ハリウッドをぶいぶい言わせた『呪怨』を育てたのは、実は群馬県の風土だった、なんてことも、言えちゃいそうね

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そうだね。でも、この『眠る男』に参加してからの清水崇監督の経歴、いささか、凄まじい上昇ペースになる。『眠る男』の現場の先輩に引きたてられてVシネマの世界にいき、NHK『天才てれびくん』の仕事が入り、映画美学校の一期生に取り立てられ、そこで黒沢清に見いだされ、『学校の怪談G』を任される・・・そして、かの『リング』脚本を担当した高橋洋の案内で、プロデューサー一瀬隆信と出会い、『呪怨』を手掛けることになる

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他にも、青山真治とか豊島圭介とかの名前もバンバン出てきて・・・清水崇監督の20代の生活日記を追っているだけで、90年代~00年代のJホラー界のオオモノたちが全員出て来ちゃう勢いよね。この人脈の広がりのところ、凄いわよね

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それだけ、ホラー界隈のクリエイター間でも清水崇監督が期待されていたってことになるんだろうけど・・・私などはもうひとつ、おそらく清水崇監督という人が、きっと先輩や先人から愛されやすい人柄なのではないか、なんてふうにも、推測するわけだ

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たしかに、この本の文章自体、てらいがなくて、純粋で、めちゃくちゃ面白いもんね・・・この本を読むかぎり、好感度が上がりに上がるもの

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やはりハリウッド進出のことを考える

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でもけっきょくのところ、この本のクライマックスは、ハリウッド版『呪怨』の撮影現場の思い出よね

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言っちゃなんだが、よくそんなリスキーな現場で、あれだけの完成品を仕上げたよな、と感嘆してしまう話だよ

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一瀬プロデューサーがみごとにハリウッドに企画を売り込んでくれたんだけど、製作に入ったサム・ライミ(!)の希望で、オリジナルと同じく清水崇監督自身が監督をやることにトントンで決まっちゃうのよね。いきなりすべてを任せてきたサム・ライミのほうも豪胆で凄いわけだけどw

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ハリウッド資本で、ハリウッド側からの指示を受けながら、日本人スタッフを使って日本で撮影するという超イレギュラー体制だ。しかも主演はサラ・ミシェル・ゲラーにビル・プルマンという大物投入

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そのサラ・ミシェル・ゲラーがぜんぜん言うこと聞いてくんないのよねw

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ところが清水監督も負けておらず、ガン詰めして、一度、半ベソに追い込んじゃう、とかとかw

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凄いと思うのが、普通、ハリウッドの資本と、ハリウッドの俳優を使って、日本人監督が撮影するとなったら、もっと「アメリカのやり方を研究して」とか「英語も話せるようになって」とか、向こうの文化に合わせる話が出てくるでしょ?ところが清水監督は・・・

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どうやら、相手がアメリカの大俳優だろうがなんだろうか関係なく、いつものスタイルののまま突撃していったらしいんだよなw。アメリカ人の前では絶対やっちゃいけないと言われているはずの、飲み会泥酔事件まで、やっちまっているらしいしw。90年代のあらくれ日本映画人のまんま、やっているわけだけど・・・

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それが、完璧に、功を奏したらしいのよね

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サラ・ミシェル・ゲラーも、言うことをきくようになったらしいし、最後には、製作のサム・ライミから秘蔵の35ミリカメラを譲ってもらってるし

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いい話なのよね

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そうなんだよ。凄く、アツい話なんだ

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そしてこれを読むと、書店にたくさん出ている、「アメリカ人とビジネスをするときのマナー教本」みたいなものは、いったいなんなのだろうって考えちゃうわよねw

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まぁね

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結論、やはり『呪怨』が別格なのだ

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でもすべては「面白い映画」を作るため。清水崇監督が、ハリウッドの並みいるオオモノたちからも認められたのは、作り上げた『呪怨』が、実際、怖かったからだよなw

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そうね。日本版もいいけど、ハリウッド版のハデさも好きなのよねー。でも、見事なのは、ハリウッド版でも間違いなく「清水崇監督のスタイル」が貫かれていることよね。実際、時間軸をめちゃくちゃに前後させちゃう手法とか、日本版でも賛否両論でしょ?あれをそのままハリウッド版でもやっちゃうのは・・・

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すごいリスクだったと思うよ。でも、興行的には大成功した。そこは、さすがはハリウッド。どんなイレギュラーな作り手であろうと、目標を超える収益を上げたんなら、もう一発で、時の人だ

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そういう話は、たしかに、夢があるわよね。さすがは、ハリウッド、という

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そのかわり、失敗したら、たいへんなことになっていたんだろうね。清水崇監督は、そういうリスクをしっかり背負ったから、あれだけの映画が撮れたわけだよ

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この本を読んで、清水崇監督がどれだけの苦労を背負って撮影に臨んだかを理解した上で、もういちどぜひ、ハリウッド版『呪怨』観てみたくなったわ

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事情がわかっちゃうと、サラ・ミシェル・ゲラーに少しイラっとするかもしれんがねw

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でも、英語の通じない、謎の日本人監督タカシ・シミズにマジギレされてゴリヅメされて半泣きに追い込まれた女優さんだと思うと、むしろかわいそうに見えてくるかもw

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あー、たしかに

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【第058夜】トンネルの女の子

brown concrete tunnel
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Photo by João Luccas Oliveira on Pexels.com

昔、戦国大名が妻子を脱出させるために作ったトンネル。
問題は、私が思春期の頃、ここでいつも古風な着物を着た「姫君」と呼ばれる女の子に会いよく遊んでいたこと。
大人になった今また会いたい。たぶん、恋。だが会えたほうがいいのか会えないままがいいのか悩みつつ、毎日ここに通っている

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なにー!これはいったい!またしても、このブログ管理人にそぐわない、甘酸っぱい路線な創作怪談!

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これもまた、朗読用の創作怪談の呼びかけにTwitterで応えた時の作品じゃそうだ

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前回に引き続き、またですか?このブログ管理人、「朗読に使われる」となると、途端に作風変えて、こんな甘ったるーいものも平気で出しやがるんですか?!

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そういうことのようじゃな

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しかし、この作風の露骨なチェンジは、いくらなんでもひどい!ふだんは「ぜったい『恋』なんて言葉は使わねえ」みたいな顔つきしてるくせに!

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うん、それが、『恋』ときたもんだ

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こっぱずかしいですねー

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まことに、こっぱずかしい。こんなこっぱずかしい怪談の採点は、当然きびしく、1点じゃ!

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【第057夜】哀しいブランコ

brown wooden swing
brown wooden swing
Photo by Pille Kirsi on Pexels.com

「おおい、そこの坊や!立ち乗りブランコでそんなに勢いをつけたら危ないぞ!落ちたらオオケガをするぞ!」
「いいの。僕はもうお母さんに殺されてるから、ケガすることはもうないの」
「そういうことか、、、わかったよ。今夜は好きなだけ遊んでから、ゆっくり、あちらへ行きなさい」

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え、なにこれ、凄く切ないハナシ!

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これは、朗読用の創作怪談の呼びかけにTwitterで応えた時の作品じゃそうだ。人が朗読原稿を求めているということで、朗読用に、かなり気合を入れて作ったようじゃな

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え?ということはこのブログ管理人、「朗読に使われる」とか「媒体に掲載される」とか、そういう利用目的がある程度、見えているお題企画では、普段よりクオリティあげてるってことですか?

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逆じゃろう。つまり、普段のTwitterでの創作怪談では、気ままに遊んでやがるんだ・・・

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多作自慢していて、なんだ、手ぬいているんですね

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うん、けっこう、手ぬきしておるな

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せっかく、たまにはエモーショナルな良作を出して来たと思ったのに、普段手を抜いているとわかると、腹立ちますね

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というわけで、この怪談も採点は厳しくしてやろう、1点じゃ!

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【第056夜】古生物学者なにかを見抜く

architecture bones building city
architecture bones building city
Photo by Pixabay on Pexels.com

旅館。
お風呂上がりに窓を見ていると蛙が張り付いていた。風流だねえ。ばんっ!凄まじい音と共に、木の幹ほどの太い舌が伸びてきて、蛙を一瞬で捕食した。 え?今のは何? すると2階から宿泊していた古生物学者だという人が駆け降りてきた。
「みんな家具の下に隠れろ!ヤツが来るぞ!」

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「カエル」をお題にした創作ショート怪談かと思わせておいてw

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ジュラシックなホラーに持ち込みおったか!

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世代的に、こういうショートショートで「古生物学者」なんて出てくると、サム・ニールの顔を思い出しちゃいますよね

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この創作怪談のシーンを見る限り、意地悪なキャラないし、どーでもいいモブ系のキャラが一人、さっそく食われるところじゃよな

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カエルを見て「風流」だなんて言っている語り手に、フラグ立っていますね

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フラグ立っておるな

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さて、そんなジュラシックホラーなこの創作怪談、百点満点では何点ですかい?

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1点

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【第055夜】フォロー

person sitting inside car with black android smartphone turned on
person sitting inside car with black android smartphone turned on
Photo by Roman Pohorecki on Pexels.com

オカルトが常識となった近未来。

「お気に障り登録」で相手に霊障をもたらせる機能がSNSで流行った。

見知らぬ人からそれを食らった私。

頭にきたので相手を「フォローする」ならぬ「フォローさせる」に登録した。

これをやると、相手はひたすら得体の知れぬ怪異につきまとわれ続けるという

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「フォローする」じゃなくて、「フォローさせる」ボタンてw

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たしかに、そんなSNSはイヤだな

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「フォローされバック」で、相手にも霊障を付けることができるんでしょーね

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できるんじゃろうな

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霊能者の力でも借りない限り、「フォローされ解除」は自分ではできないんでしょうね

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できないんじゃろうな

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などなど、いろんな連想が進んでしまうこの創作怪談、百点満点では何点ですかい?

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1点

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