放送第21回について
怪談のシーハナ聞かせてよ。4 [DVD]
さてそれでは、この記事で『怪談のシーハナ聞かせてよ』放送第21回分の怪談をレビューしていきましょう。
前の回でも述べた通り、放送第20回と第21回は、
「生ライブスペシャル」となっております
2016年9月に新宿文化センターで公開収録されたイベントの模様を収めた放送の、今回は、後半になります!
ゲスト怪談師は引き続き、福澤徹三さん、黒木あるじさん、黒史郎さん、吉田悠軌さん。ただし、この回は、MCの狩野英孝さん、アシスタントのせきぐちあいみさんと高田のぞみさんも一つずつ、怪談を披露してくれる、お祭り感満載な回です!
それでは、登場した怪談をひとつひとつ、レビューしてきましょう!
先生踏切(福澤徹三さん)
「学校」と「夏休み」と「踏切」!この三要素が揃ってしまった以上、もう幽霊が出なければ日本の夏ではないっ!!
まこと、「幻日」の福澤徹三さんらしい、新しくてしかしどこか懐かしい情景も感じる、正統派の怪談です!
幻日
日本の夏を感じる!
それにしても、いわゆる「マジレス」で考えると、この怪談の「先生」は、きっと病気だったんでしょうね、、、?
人魂の飛び方が、戦慄とともに、言いようのない物悲しさを感じさせます。
恐るべし余韻を残す怪談でした。
泣ける
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揚羽(黒木あるじさん)
ある意味では、怪談のシーハナ史上でも随一のグロさと言えるかもしれない究極怪談
一種の「どんでん返しツイストもの」 にもなっているのです。だって、途中まで、「そういう展開になる怪談」とは思わないでしょう?私も完全に不意打ちを食らいました。
もっともこれは、ある程度、オトナでないと理解できない怖さかも・・・
人間とはなにか、人生とはなにか、人と人の縁とはなにか、
そういうものを、喜びも憂いも含めて味わってきた人間ならば、なおさら、この怪談の持つ言いようのない「闇」が心に堪える筈です。
一種、文学的な考察すら可能なこの怪談、こういうものがポンと飛び出す『怪談のシーハナ聞かせてよ。』という番組のポテンシャルは、やはり、凄まじい
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湖(せきぐちあいみさん)
アシスタントのせきぐちあいみさんによる、「私たちのシーハナもきいてよ」企画の集大成というところですが、
いやはや、この怪談は、見事でしたよ!凄く良い怪談語りじゃないですか、せきぐちさん!!
どことなく七五調を感じさせる出だしからして、原稿も推敲に推敲を重ねた痕が見えるし、滑らかな喋りが、猛練習をしてきたことをうかがわせます。いいですねー!
怪談の内容も、釣りのリールが引っ張られて「その向こうには」っていう、水の上の世界と、水の下の異界とを感じさせる大作でした
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娘(高田のぞみさん)
今度は、アシスタント高田のぞみさんの「私たちのシーハナもきいてよ」と相成りますが、こちらも完成度高いです
せきぐちあいみさんも高田のぞみさんも、怪談社にがっつりトレーニングを受けて練習した上で、この日のライブに入ったそうですからね。となると、このお二人の怪談語りの急成長は、怪談社が凄い、ということにもなるんですかね・・・!
しかしこのお二人の勝負、拍手の大きさが拮抗してしまったので、狩野英孝さんがジャッジ、という流れになるのですが・・・
このジャッジにはいささか疑惑があるなあw
だって「負けたほうが、心霊スポット突撃ロケにいかちゃくちゃいけない」という罰ゲーム自体・・・もう、「心霊スポット突撃にはせきぐちさんに行ってもらいたい!?」というスタッフの事前の要望を感じませんか?w
選考の最終ジャッジを狩野英孝さんに委ねるって・・・そこでせきぐちあいみさんを落として心霊スポットに向かわせる気まんまんだった疑惑を感じてならない・・・まぁ、おかげでこの後日に登場する「罰ゲームで心霊スポットに行ってきたよスペシャル(放送第24回)がめちゃくちゃ面白くなったのですから、視聴者の立場としては、これでよいんですけどw
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バースデーケーキ(黒史郎さん)
またまた後味がじんわりと重苦しい怪談ですね、
「バースデーケーキをくれる親切なおじいさん幽霊のハナシか、へえ別にいい幽霊じゃん?」と思ってたら、
ぜんぜん違うものを持っていたおじいさんだったってオチ
広義のどんでん返しモノですね。まぁ、これは子供の視点が間に入ったがゆえの勘違いの怪談なので、幽霊側に何か悪意があったのかどうかも、そもそも謎のままですが。
でもこれ、「おじいちゃん」が最初に玄関に訪ねてきたとき、大人が出て行っていたらどうなっちゃってたんでしょうね??
・・・とかとか、あれこれ考えてしまうのは、すなわち、よい怪談ということと思います!
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奈落(吉田悠軌さん)
これは、モンスターもの、ということになりましょうか
ゲゲゲの鬼太郎は、ゲタを履いているがゆえに、「からん、ころん」と登場しますが、
こちらに登場する異形のモノは、
とんてんかんてん、とんてんかんてん、音出しながら迫ってきます
「とんてんかんてんっていったい何の音だろう?」と思っていたら、まさかの、、、という!
おえっ!
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御神楽(狩野英孝さん)
『怪談のシーハナ聞かせてよ。』の番組史上において、初めて、司会の狩野英孝さん自らが怪談を語ったのが、この回となりますが、
企画としては、てっきり、「最近、偉そうに怪談通ぶり始めた狩野英孝にも、自ら怪談を語らせて、『なんだそれぜんぜん怖くないじゃん』という苦笑回に持ち込みたいものかと思っていたら、
なんとなんと、この狩野さんの怪談、とっても良いんです!
宮城の神社の家の方じゃから、こういう「地元の不思議なハナシ」のネタは集まりやすいのかもしれませんね
そして狩野さんも、別にいつも通り喋ってるだけなのですがw、キャラが完成しているから抜群の安心感で聴けます
いやこれは、不思議で不可解で、しかしどこかハートがあったかくなるハナシでもあり、このライブイベント放送回を〆るにはふさわしい内容だったのでは?!
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まとめ
以上が、放送第21回のレビューとなりまして、かつ、
以上が、生収録ライブスペシャルでした!
スペシャル回ということで怪談の質量も気持ち増量回というところですね。
お遊び要素としては、アシスタントのせきぐちあいみさんと高田のぞみさんの怪談対決で、負けたほうが心霊スポット突撃取材の、罰ゲームの実施が楽しみになってくるところもありましたが、
その罰ゲームについては、放送第24回の、お楽しみでございます!
価格:4,400円 |
※『怪談のシーハナ聞かせてよ。』第壱章は2024年11月現在、DVDはGEOにて貸出可能、放送第39回以降からはU-NEXTで動画配信中と確認できております。