フェイクドキュメンタリー幻視行、今回は、『ほんとうに映った!監死カメラ5』を取り上げます。
ほんとうに映った!監死カメラ5
このシリーズ、よくある心霊動画シリーズと思いきや、回を重ねるごとに制作スタッフの皆さんが顔出し&名前出しで登場し、心霊動画が撮られた現場を探検しにいくというドキュメンタリー風になっていくのです。
で、この第五巻の頃の突撃スタッフにおいて中心を張っていたのが、演出補の前田沙織さん。
この第五巻においては、その前田さんがほとんどでずっぱりと言ってもいいほど大活躍します、、、というか、オチとしては身の危険すらあったデンジャラス取材に投入されてしまっています。
すなわち、前田演出補の主役回ですね、こちら第五巻は。
それにしても、この第五巻はひとつ特徴がありまして、
心霊映像(と主張するもの)が投稿されてくるが、その背景を知ろうと取材に行くと、
投稿者自身がアブない人だった!
というパターンが複数だったこと。いや、申し訳ないけど、こういうパターンは心霊動画そのものよりも後味としては怖いですね。
本作において、
「公園で心霊動画が撮れた」と主張する投稿者のお兄ちゃんは、前田さんがインタビューしている最中に「せっかくだから俺の心霊動画の現場に、これから一緒に行こ?これから一緒に行こうよ?、、、なんだよ案内してやるっつってんだから一緒に行こうよ何が心配なんだよ!」と突然凶暴化し、
「いつも誰かに見られている」と主張する女の子は、前田さんのインタビューを受けて親しげに打ち解けてきたか、、、と思いきや、突然不条理な理由でガチギレしてゴキジェット火炎放射で襲いかかってくるし、、、
もうね、なんなんですかね、この幽霊そっちのけの、「心霊動画投稿者」たちの怖さw
まあ正直、これらも俳優さんを使った演出かもしれないわけですが、もしかしたら一部はほんとに変な投稿者に取材しちゃった時の映像なのか、過去の心霊取材でこういう目にあったことの再現なのか、、、まあいずれにせよ心霊動画の制作なんかをやっていたらこーいうエキセントリックすぎる投稿者に出会って酷い目に合うことってあるのかもしれないし、そう考えると心霊ビデオ制作業界もほんとに大変だな、、、前田さん受難。
あと男性スタッフよ、あの状況で前田演出補を一人現場に残してどこか行くなよw。「あ、ぼく、ちょっとジュース買ってきますね?」って、そんな場合じゃなかろうw
というわけで、、、
本第五巻は、「投稿された心霊動画よりも、投稿してきた人がなんか怖い人だった」ストーリーが多めですが、
個々の心霊動画にも演出的にビビっときたものがありました。
三つほど、紹介しましょうか。
1:ビル屋上のカメラに突然顔が映るやつ
これ、私は第五巻の中でいちばん面白かった。これ、完全にフェイクってわけでもない映像だったらいいな、、、だって、考察のしがいがあるんだもの。
つまりこれ、「ありえない角度から突然人間がカメラを覗いてきた」っていうのが、確かにゾゾゾっとするんだけど、
「いや、でも、メンテナンス担当の人が命綱をつけて修理に来た時、うっかりカメラを変な角度から覗き込んじゃった、、、って可能性もあるのでは?」とかとか考察できるんですよね?無表情でぬぺっとした顔なのも単純に足場の悪いところで仕事中で緊張してたからかもしれんし。顔が出現する前後にカメラが揺れているのも作業してた影響かもしれんし。
ともかく、「不気味だけど、ムム、前後の状況をよくみると、何か合理的な理由(つまり幽霊ではなく人だった)が見つけられそうだぞ?」という微妙なスタンスの映像、私のような考察好きには面白かった。
2:道路に顔が浮かんでるやつ
これも、「フェイクっぽさバリバリで上等!」な映像もどんどん流す『監死カメラ』シリーズの中では珍しくw、「幽霊のように見えるが、単に光の加減で顔のように見えているだけ、、、ともとれる」微妙なマジメなw心霊動画です。
私は、やはり、これは光と影の加減で顔っぽく見えてるだけのものと考えました、、、でも、こういうのに限って、「まんいち顔だとしたら、、、すげえ形相だな…」という顔なので怖いですねえ
3:エクトプラズム
いや、これは嘘でしょw?!
嘘とは言わずとも、口に煙を含んでいたのを吐き出しただけじゃないかなー?
と思わされる、秋葉原の、メイドカフェと思われる店の中の映像。
それにしても、『監死カメラ』制作チームの事務所ってもしかして秋葉原にあるんですかね?秋葉原の映像がなんか多めに感じるのでふと、そんな推測を。
まとめとしては
↑かような感じで、「お天気カメラ」と「13」が、マジメな心霊動画でけっこうゾクっとした。
でも、言っちゃなんですが、やはり、本当に怖かったのは、
ゴキジェットやら何やらで突然襲いかかってくる、エキセントリックな「投稿者の皆さん」のほうなのでした。やだねえ。
ほんとうに映った!監死カメラ5