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【第012夜】歩道橋の向こう側のビルに見える人影は
A「向こうに見えるビルの窓、こんな時間なのに明かりがついているんですね」B「人影も見えますか?」A「はい、いくつか」B「それなら、あなたはこの歩道橋を渡らないほうがいいですよ。あのビルの人影が見えちゃ ...
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【第011夜】立ち入り禁止の警告の向こうに
私「すいません、立入禁止ってありますけど、この先には何があるんですか?」警備員「あなたたちはもうここを通っちゃダメなんです。現世への道なのですから」私「???・・・あ!そーゆーこと?!そうか、オレ、死 ...
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【第010夜】バンジージャンプの幽霊を描写しているっぽいが何が何だかわからない
Α「このあいだ、あの鉄骨からハイテンションな若い人がバンジージャンプをしてたの。あれはテレビの撮影だったのかな?これがその時、下から撮った写真」Β「え?バンジーしてる人なんて写ってないじゃん?」C「そ ...
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【第009夜】お題「モンスター」に対して私が投稿した140字怪談を猛省する回
モンスター?実はうちにも一匹出ますよ。全身が青の毛むくじゃらで「クッキー!クッキー!」とばかり叫んで。まあ確かにクッキーの盗み食いしかしないんですわ。それなら実害がない?でもね、目玉がグルグルいつもあ ...
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【第008夜】業者に引き取ってほしいボロ椅子のこと
リサイクル業者「引き取って欲しいのはこの椅子ですか?ボロボロすぎてこりゃ、値をつけられませんな。粗大ゴミにしたほうがよくないですか?」家の主人「いや捨てちゃうだけじゃダメなんだよ!誰か新しい持ち主がつ ...
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【第007夜】帰ってきた「わたし」
ずいぶんかかっちゃったけど、やっと彼氏の家が見えてきたわ。もっと早く会いに来たかったのだけど、彼の家はずいぶん山奥にあるから。私が彼に突き落とされた海から歩きで帰って来たので、何日もかかっちゃった。そ ...
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【第006夜】忌み数字にとらわれすぎた男の営業成績
42という数を異常に恐れる先輩がいる。42を振られるとパニックになり異常行動に出るのだ。ある年度末には42億円という優秀な営業成績を社長に褒められた途端、慌ててワザと得意先を一つ怒らせ、成績を41億円 ...
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【第005夜】気味の悪い「ガチャ」の創作怪談をやるつもりで失敗している回
「おじさん、このガチャ、こわれてるよー? お金を入れて回したけど、何も出てこないよー?」 「ああ、それね。いや、壊れているんじゃないんだよ。このガチャは正確には、『いつ、何が出てくるかわからない』ガチ ...
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【第004夜】2021年6月ふたつめの140文字怪談は「橋に伝わるオハナシ」
「そういやこの橋には昔話があってさ、渡っている途中に左足首を欄干からいきなり掴まれることがあるんだって。でもなんにもおこりゃしなかったな」「ハハハ、まったくだな。・・・あれ?おまえ、ついさっきまで左の ...
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【第003夜】2021年6月いっぱつめの140文字怪談は「雑草掃除のおてつだい」
「ワシの土地の雑草取りの手伝い、来てくれてありがとう」「いえいえ!もしあなたが亡くなったら私の土地になる土地ですからキレイにしたくて!」「しかしずいぶんデカい芝刈り機に乗ってきたもんだねえ。ここの雑草 ...