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【第007夜】帰ってきた「わたし」
ずいぶんかかっちゃったけど、やっと彼氏の家が見えてきたわ。もっと早く会いに来たかったのだけど、彼の家はずいぶん山奥にあるから。私が彼に突き落とされた海から歩きで帰って来たので、何日もかかっちゃった。そ ...
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【第006夜】忌み数字にとらわれすぎた男の営業成績
42という数を異常に恐れる先輩がいる。42を振られるとパニックになり異常行動に出るのだ。ある年度末には42億円という優秀な営業成績を社長に褒められた途端、慌ててワザと得意先を一つ怒らせ、成績を41億円 ...
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【第005夜】気味の悪い「ガチャ」の創作怪談をやるつもりで失敗している回
「おじさん、このガチャ、こわれてるよー? お金を入れて回したけど、何も出てこないよー?」 「ああ、それね。いや、壊れているんじゃないんだよ。このガチャは正確には、『いつ、何が出てくるかわからない』ガチ ...
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【第004夜】2021年6月ふたつめの140文字怪談は「橋に伝わるオハナシ」
「そういやこの橋には昔話があってさ、渡っている途中に左足首を欄干からいきなり掴まれることがあるんだって。でもなんにもおこりゃしなかったな」「ハハハ、まったくだな。・・・あれ?おまえ、ついさっきまで左の ...
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【第003夜】2021年6月いっぱつめの140文字怪談は「雑草掃除のおてつだい」
「ワシの土地の雑草取りの手伝い、来てくれてありがとう」「いえいえ!もしあなたが亡くなったら私の土地になる土地ですからキレイにしたくて!」「しかしずいぶんデカい芝刈り機に乗ってきたもんだねえ。ここの雑草 ...
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夏休みの宿題で「お父さんも読書ノートを出してください」とあったので怪談本ラッシュを発動させた
本日は2022年8月31日となります。 我が子の宿題?終わっておりますよ!ただし、ここだけの話、お父さんである私が夏休み開始時に「宿題を完璧に終わらせるためのガントチャート」を作成し、それを子供に守ら ...
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【第002夜】人生第二の140字創作怪談は「半身だけでこちらを覗く女」
「あ、ほら!今夜もいる!あれですよ、あれ。毎晩、あそこから、ああやって右半身だけのぞかせて、こっちを見てるんです」「・・・まさか左半身が、ない、なんてヤツじゃなかろうな、、、」「いえいえ、あの女、左半 ...
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【第001夜】人生初の140文字怪談「真っ赤な夕焼け空」
旅先で空を見上げ、 「こんな色の空は初めてだ」と驚くと、そばを通りがかったオッサンが振り返る。「何を言っているんですかあなた?ここの空の色は、いつもこの色ですよ?」「え?」「あーそうか」オッ ...
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いっけん怪談本に見えない名作怪談本『日本城郭奇談』のこと
「怪談」「歴史」「城」の三つが好きだ、という皆様!朗報です! そんな方にピッタリの本を見つけてしまいました! 菅井靖雄さんの『日本城郭奇談』(東洋出版)です! 私は、学生時代から「城」に興味を抱きまし ...
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「政敵のアイツは地獄に落ちるべし」や「政敵のアイツの死体は鳥葬でよい」といった時事コメントに怪談妖怪好きな私が恐怖を感じる理由
啓蒙の弁証法 哲学的断想 (岩波文庫 青692-1) [ M.ホルクハイマー ] 価格:1,452円(2022/8/28 22:30時点)感想(0件) 以下は、私の政治的な立場とは、また別の話。 あく ...