『怪談論』(稲田和浩)を読む

「怪談とは何か?」

「日本の怪談の歴史は?」

「読むべき(&視聴すべき)古典怪談10選は?」

といった興味深いテーマを扱った本、『怪談論』。

著者の稲田和浩さんは、歌舞伎や浄瑠璃、講談や落語といった、日本の古典芸能に詳しい方なので、その知見を活かした怪談論としてたいへん参考になります。

この本についての、私なりの読書まとめを、以下スタエフにて放送しました!

怪談について興味のある方、ぜひ、参考にしてください!

第一回:怪談の五つの定義とは?

第二回:江戸時代、武士は怪談をどう見ていたか?

第三回:日本の古典怪談10選

【読書日記】ホラー映画監督清水崇の自伝本をアリスとチェシャ猫が熱心に読んでみた

本対話篇の登場人物

【アリス】『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』で有名な御仁。ですが本対話篇のキャラ付けは、どちらかといえばAmerican McGee’s Aliceの影響を受けています

【チェシャ猫】こちらも『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』で有名な上、ボルヘスの『幻獣事典』にも晴れて(!)採用された有名キャラ。ですがこちらもAmerican McGee’s Aliceのキャラ設定に寄せています

とある夏の夕暮れのアリスとチェシャ猫

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チェシャ猫さん、どうしたの?今日も小枝の上でずいぶんとヒマそうじゃない?

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どうしたもこうしたもないもんさ。たまにはテレビでもと見ていたんだが、なんだい、サダコもカヤコも最近はすっかりギャグ路線だ。そういやこのところ、バリッとしたJホラーというものに出会えてない。ぼんやりとここで物思いにふけっていると、どうしても、『リング』とか『呪怨』とかの、90年代~00年代のJホラーが懐かしくなってきてね

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それ、世代がバレちゃう発言ねえ

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19世紀ビクトリア朝っ子の君には、言われたくないものだがね

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でも、ちょうどよかった。実はわたし、今日、こんな本を読んでいたの↓↓↓

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おおおっと!なんという逸品を、こいつはまた、、、!

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さすがはチェシャ猫さん。この本を知ってるのね?

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『呪怨』の清水崇監督が自らの来歴や映画作法を縦横無尽に語った、ファン必携の一冊だよ!この本にたどりつくとは、さすがに、君のホラー界隈ネタに関する嗅覚は、ぬけめなく研ぎ澄まされているようだね

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「あのころはよかった」なんて言う大人には、なりたくないとは、いつも思っているけど・・・

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うむ

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そんなにヒマそうなら、この本をネタに、清水崇監督のことについて、今日は語り合わない?

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ふむう・・・そんなら、ひとつ、なぞなぞだ。「あのころはよかった」なんて言う大人になりたくない、という点と、今日は清水崇監督について語り合おう、という点、双方について私が賛成したとすると、その場合、私の発言は矛盾になってしまうかね?

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また、ややこしいことを。どうせ、「自分はネコであって、大『人』になることはないから、矛盾にならない」っていう、オチをつけるんでしょ?

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おや、あいかわらず、するどい

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清水崇監督の日本家屋へのこだわりを考える

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では『寿恩』の話だが。この本の前半で語られる、清水崇監督の来歴自体、私にはとても興味深いのだよ。「Jホラーの監督として、これはちょっとできすぎているんじゃないか」と思ってしまうような生い立ちが、さりげなく書かれているんだが、どこだかわかるかな?

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群馬県前橋市出身で、「ET」を見て映画に憧れたっていう少年時代の話がメインよね?チェシャ猫さんが気になりそうな点があったかしら?

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答えを言おうか。清水監督は、畳業者の経営者の息子さんなんだよ

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畳業者・・・あー、なるほどー!

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清水崇監督って、つくづく、現代の日本家屋の構造を知り尽くしている監督さんだって思わないかい?それも、溝口健二監督や小津安二郎監督のような大上段な視線ではなくて、とっても生活者の視線で、現代の日本の庶民住宅の「狭さ」の感覚をフル活用している人だ。もしかしたら、小さい頃から畳職人の方の仕事を見ていた経験が、いくばくかそのセンスの支えになっているのでは、、、なんて思っちゃうわけだよ。穿ちすぎかもしれんがね

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でも、清水崇監督の凄いところって、呪怨がハリウッドに進出した時も、けっきょくアメリカ人が日本家屋に引っ越してくるっていう強引な物語設定にしてまで、現代日本家屋での描写にこだわったところだものね!

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彼にとって「現代の平凡な一軒家」を舞台に撮影することが徹底してホーム戦なのかもしれない

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その土壌が、群馬県の畳業者の息子さんだったがゆえに培われた感覚だったと仮定するのは、穿ちすぎかもしれないけど、オハナシとしては、面白いわよね

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清水崇監督を育てた群馬県のことを考える

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その清水監督、近畿大学で演劇・映画を学ぶわけだが、けっきょくそんな彼の転機になったのが、小栗康平監督の『眠る男』の撮影スタッフに応募したことなんだ

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『眠る男』も、これはこれで懐かしいわね

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これも清水崇監督の目線に立つと初めて見えてくることなんだが、小栗康平監督って、清水崇監督と同じく、群馬県前橋市の出身なんだよな。そしてこの『眠る男』は、群馬県が出資まで含めて全面バックアップをした映画。ロケ地もほとんどが群馬県から選ばれている

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ああ、なるほど!それで清水崇監督、「『眠る男』の撮影スタッフの募集を上毛新聞で見つけた」と言っているわけね。でも、そんなふうに群馬県の人脈の中で育てられた無名の映画スタッフが、やがてハリウッドまで進出していくわけだから。ハリウッドをぶいぶい言わせた『呪怨』を育てたのは、実は群馬県の風土だった、なんてことも、言えちゃいそうね

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そうだね。でも、この『眠る男』に参加してからの清水崇監督の経歴、いささか、凄まじい上昇ペースになる。『眠る男』の現場の先輩に引きたてられてVシネマの世界にいき、NHK『天才てれびくん』の仕事が入り、映画美学校の一期生に取り立てられ、そこで黒沢清に見いだされ、『学校の怪談G』を任される・・・そして、かの『リング』脚本を担当した高橋洋の案内で、プロデューサー一瀬隆信と出会い、『呪怨』を手掛けることになる

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他にも、青山真治とか豊島圭介とかの名前もバンバン出てきて・・・清水崇監督の20代の生活日記を追っているだけで、90年代~00年代のJホラー界のオオモノたちが全員出て来ちゃう勢いよね。この人脈の広がりのところ、凄いわよね

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それだけ、ホラー界隈のクリエイター間でも清水崇監督が期待されていたってことになるんだろうけど・・・私などはもうひとつ、おそらく清水崇監督という人が、きっと先輩や先人から愛されやすい人柄なのではないか、なんてふうにも、推測するわけだ

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たしかに、この本の文章自体、てらいがなくて、純粋で、めちゃくちゃ面白いもんね・・・この本を読むかぎり、好感度が上がりに上がるもの

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やはりハリウッド進出のことを考える

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でもけっきょくのところ、この本のクライマックスは、ハリウッド版『呪怨』の撮影現場の思い出よね

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言っちゃなんだが、よくそんなリスキーな現場で、あれだけの完成品を仕上げたよな、と感嘆してしまう話だよ

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一瀬プロデューサーがみごとにハリウッドに企画を売り込んでくれたんだけど、製作に入ったサム・ライミ(!)の希望で、オリジナルと同じく清水崇監督自身が監督をやることにトントンで決まっちゃうのよね。いきなりすべてを任せてきたサム・ライミのほうも豪胆で凄いわけだけどw

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ハリウッド資本で、ハリウッド側からの指示を受けながら、日本人スタッフを使って日本で撮影するという超イレギュラー体制だ。しかも主演はサラ・ミシェル・ゲラーにビル・プルマンという大物投入

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そのサラ・ミシェル・ゲラーがぜんぜん言うこと聞いてくんないのよねw

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ところが清水監督も負けておらず、ガン詰めして、一度、半ベソに追い込んじゃう、とかとかw

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凄いと思うのが、普通、ハリウッドの資本と、ハリウッドの俳優を使って、日本人監督が撮影するとなったら、もっと「アメリカのやり方を研究して」とか「英語も話せるようになって」とか、向こうの文化に合わせる話が出てくるでしょ?ところが清水監督は・・・

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どうやら、相手がアメリカの大俳優だろうがなんだろうか関係なく、いつものスタイルののまま突撃していったらしいんだよなw。アメリカ人の前では絶対やっちゃいけないと言われているはずの、飲み会泥酔事件まで、やっちまっているらしいしw。90年代のあらくれ日本映画人のまんま、やっているわけだけど・・・

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それが、完璧に、功を奏したらしいのよね

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サラ・ミシェル・ゲラーも、言うことをきくようになったらしいし、最後には、製作のサム・ライミから秘蔵の35ミリカメラを譲ってもらってるし

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いい話なのよね

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そうなんだよ。凄く、アツい話なんだ

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そしてこれを読むと、書店にたくさん出ている、「アメリカ人とビジネスをするときのマナー教本」みたいなものは、いったいなんなのだろうって考えちゃうわよねw

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まぁね

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結論、やはり『呪怨』が別格なのだ

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でもすべては「面白い映画」を作るため。清水崇監督が、ハリウッドの並みいるオオモノたちからも認められたのは、作り上げた『呪怨』が、実際、怖かったからだよなw

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そうね。日本版もいいけど、ハリウッド版のハデさも好きなのよねー。でも、見事なのは、ハリウッド版でも間違いなく「清水崇監督のスタイル」が貫かれていることよね。実際、時間軸をめちゃくちゃに前後させちゃう手法とか、日本版でも賛否両論でしょ?あれをそのままハリウッド版でもやっちゃうのは・・・

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すごいリスクだったと思うよ。でも、興行的には大成功した。そこは、さすがはハリウッド。どんなイレギュラーな作り手であろうと、目標を超える収益を上げたんなら、もう一発で、時の人だ

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そういう話は、たしかに、夢があるわよね。さすがは、ハリウッド、という

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そのかわり、失敗したら、たいへんなことになっていたんだろうね。清水崇監督は、そういうリスクをしっかり背負ったから、あれだけの映画が撮れたわけだよ

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この本を読んで、清水崇監督がどれだけの苦労を背負って撮影に臨んだかを理解した上で、もういちどぜひ、ハリウッド版『呪怨』観てみたくなったわ

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事情がわかっちゃうと、サラ・ミシェル・ゲラーに少しイラっとするかもしれんがねw

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でも、英語の通じない、謎の日本人監督タカシ・シミズにマジギレされてゴリヅメされて半泣きに追い込まれた女優さんだと思うと、むしろかわいそうに見えてくるかもw

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あー、たしかに

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【読書日記】アリスとチェシャ猫がトルコのUMA(未確認生物)「ジャノ」の正体に迫る

本対話篇の登場人物

【アリス】『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』で有名な御仁。ですが本対話篇のキャラ付けは、どちらかといえばAmerican McGee’s Aliceの影響を受けています

【チェシャ猫】こちらも『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』で有名な上、ボルヘスの『幻獣事典』にも晴れて(!)採用された有名キャラ。ですがこちらもAmerican McGee’s Aliceのキャラ設定に寄せています

とある夏の夕暮れのアリスとチェシャ猫

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こんにちは、チェシャ猫さん。今日もヒマそうね?どうせ枝の上で日がな日向ぼっこしているだけなら、今日も私のハナシにつきあってくれない?

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おやおや急になんだい?両手に本を引っ提げて。さてはまじめに地理の本でも勉強しているのかい?そんならいい心がけだ。しっかり勉強すれば、ウサギ穴に落ちた時に「このまま落ちていけばオーストラリアに上下さかさまに飛び出しちゃう」なんて素っ頓狂なセリフを吐いて、21世紀まで恥を晒さなくて済むようになるだろうからね

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・・・まぁ、地理の勉強っていえば、そういえなくもないけど。実はこんな本を読んでいたの↓↓↓

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おおおっと!こいつはまた、凄い一冊を引っ提げてきたもんだね

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さすがはチェシャ猫さん。この本、知ってるの?

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ノンフィクション作家の高野秀行さんが、トルコで目撃されたという伝説の怪獣ジャナワルを追いかけてトルコを旅した時の記録だ。UMA追跡モノとしてこんなに面白いものはない。もちろん、興味津々で何度も読んだ本だよ

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(まあ、チェシャ猫さん、考えてみればあなたもUMAみたいなものだしね・・・)

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しかし、この本を「ある意味、地理の勉強になる」と言った君の感受性は、パロディ感覚としては悪くないね。この『怪獣記』という本、怪獣追跡モノでありつつも、なるほど、トルコという国の普段は見えない裏世界をディープに覗き込める、エキサイティングな旅行記にもなっているんだ

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そうそう!ノンフィクションとして凄いの!たとえば、イスラム教圏にも「怪しげな新興宗教団」ってのがいて、都会にオフィスを構えて怪しげな政治活動しているなんて、この本のおかげで初めて覗けた。それにしても、チェシャ猫さん自身は、怪獣ジャナワルを信じる?

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トルコの怪獣ジャナワルねえ。面白いネタだ、少し、その話題でおしゃべりしようか?

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ぜひ!

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トルコの怪獣ジャナワル(ジャノ)とはなにか?

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ジャナワル、あるいは「ジャノ」と呼ばれているのは、この動画で有名になったヤツだね↓↓↓

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そう、これね。これなのだけど・・・

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どうしたんだ?浮かない顔をして

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もう、しょうじきに・・・この動画、ビックリするくらいウソくさいのよね

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いやなに、正直、私も同感だよ。トリックではないにせよ、せいぜい何かの動物の見間違いってところで、これをもって伝説の怪獣と言われても、なかなかね。しかし、ハナシが面白くなるのは、むしろ、ここからなんだな

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感動すべきは高野秀行氏の恐るべし突撃力

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つまりだね、くだんの書『怪獣記』をめちゃくちゃ面白い本にしているのは、「この明らかにインチキっぽい映像だけをかぼそい手掛かりに、トルコへ乗り込んでいった高野さんの突破力」そのものなんだな

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それは私も感じた。高野さんご自身が、本の中で何度も、「怪獣ジャノに出会う旅などという企画自体が、絶望的な企画であることは承知である」って意味のことを繰り返しているし

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「日本を出発する前に見た確認した、問題の『ジャノ目撃映像』も、どうにも心細くなる内容だった」的なことも言っちゃってるしな

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凄いのが、いざトルコに乗り込んで取材を開始しても、トルコで会う人会う人から、「なに?怪獣ジャノを探しに来た?だははは!あんなインチキ動画を信じて日本から来ちゃったのか?バカだねー!」と大笑いされ続けることよね

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「なんてこった、トルコ人たち自身が、いちばん信じていないではないか!」って

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そうそう。読んでいる私もめちゃくちゃ笑ったところだったわ

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感動すべきはトルコの人々のあったかさ・懐深さ

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でも、凄くいいと思うのが、そうやってバカにしてきたトルコの人たちがみんな、とっても親切なところなのよね

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それも、後半どんどん、問題の湖に近づくために田舎に入って行くにつれて、ますます人々の親切ぶりもアツく感動的になっていくんだよな

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なに?怪獣ジャノを探しにわざわざ日本から?ギャハハ、バカだなあ!まあ、メシでも食ってけ!」みたいな明るいノリの人ばかりで

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ごはんをおごられたり泊めてもらったり

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こんなトルコの姿は、普通の「イスタンブール女子旅一週間!」みたいな類の本には、ぜったい出てこないわけだから

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そうだね。そのうえ、ジャノの情報を追いかければ追いかけるほど、トルコの新興宗教団体や、極右政党や、ついにはクルドの独立運動の話にまで巻き込まれと、普通の旅行記では絶対に出会えないような、トルコのエキセントリックな界隈の人々が続々と登場してくる。「ある意味」トルコにめちゃくちゃ詳しくなれる本だな

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とってもディープなトルコ事情にね。それでいて肝心のジャノの正体には、ぜんぜん辿り着けない・・・と思いきや、ラストで感動の大逆転事件が起こるわけよね

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そうだね。ま、あのラストは、これから本を読む人のお楽しみにしておこうか

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つまりこれは水曜スペシャル?!

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でも、この本、つまり、アレなんだよね・・・

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ん?アレってなに?

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川口浩探検隊」や「水曜スペシャル」を見て育った世代には、もうこのノリ自体が懐かしくてたまらない本ってわけなんだよ。そういう意味では、特定の世代の男子を狙い撃ちしている本なのかもしれないね。このブログの管理人なんか、ドンピシャのマーケティングターゲットなんじゃないかなぁ?まぁ、そうなると、19世紀ビクトリア朝の君には、このノリはわかりづらいことになっちゃうけどね

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え?なんのこと?わからない。「カワグチヒロシ」ってなあに?チェシャ猫さん?

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ほら、知らないだろう?時代が違うもの、知らなくて当然だ

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もしかして猿人バーゴンとか怪鳥ギャロンとかのハナシ?

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なんだ、知ってるじゃないか

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私の妖怪観の教科書は『不安の種』です!

不安の種』というホラー漫画が大好きです。

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ともあれ「大好き」と言っているだけではつまらない。なぜ大好きなのか、考えてみました。

考えてみて、気づいたこと。

私が普段「私の考える妖怪とはこういうものだ!」と述べていること、つまり「私の妖怪観」の教科書的な本が『不安の種』なのではないかと。

「不安の種が妖怪漫画?あれはむしろ実話怪談漫画ではないか!」

と思われるでしょうが、まあ、聞いてください。

私は以前、『怪異の風景学』についての読書レビューで述べた通り、

・妖怪とは、もともとは姿も名前もない「現象」であった

・つまり、昔の人が自然中で生活している時に身体体験として感じる「ひざしが暑かった」「風が涼しかった」「蛙の声がうるさかった」等の体験の中に、「わけのわからない音が聞こえた」といったものが多々あった

・そういう体験は共同体の中で共有された(「俺も同じような不思議な音を聞いた」「あたしも聞いた」)

・いつのまにか、名前がつけられる(「あずきとぎ」とか「たたみならし」とか)

・名前がつけられると、キャラクター化する。物語の中に取り込まれる。それで人々は安心する

というようにして、現れ、継承されたものだと考えています。

このように考えると、今では「ぬりかべ」「あずきとぎ」「つるべおとし」等の名前をつけられキャラクター化されている妖怪も、最初は、「謎の音を聞いた」「謎の影を見た」という、身体的なゾゾゾ体験だった筈

そして、そのような、現代では失われていくような、「名前をつける前の、言語化がうまくできないゾゾゾ体験」を、とても見事に描写しているのが、『不安の種』だと思います。

この漫画に出てくる怪異は、どれも、正体がなんだかよくわからないままに終わる。

おそらく、歴史の中で「あずきとぎ」とか「ぬりかべ」とか名前をつけられ、安心印なキャラクター化された妖怪たちも、昔の人が最初に体験した時は、『不安の種』の漫画に出てくるような曖昧模糊としたゾゾゾ体験だったのでしょう。

それにしても、そんな『不安の種』という漫画の中に出てきた怪異に、

結局は「オチョナンさん」といった名前がつけられキャラクター化が始まっている(!)のは、それはそれでなんだかとても、面白い。

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五味弘文さん『人はなぜ恐怖するのか』から「人を怖がらせる仕事の心構え」を学ぶ

お化け屋敷プロデューサーの五味弘文さんの著作はすべて必読と私は思っておりますが、

たとえプロでなくとも、有料コンテンツ作成者でなくとも、人を怖がらせるモノを作ってお客さんを呼び込んでみたい、という夢がある人にはぜひ一度読んでほしいのが『人はなぜ恐怖するのか』。

このステキすぎる表紙が目印です。

・おばけは歩いている人に対してどういう角度から登場させるべきか

・怖い場面は、ひとつあたり何秒に収めて出すべきか

などといった、実践的きわまる「お化け屋敷」テクニック集も素晴らしいのですが、

怖がらせるだけが目的ではない、怖くて+楽しい、ものを提供するのが目的である

という言葉は、このまま額に入れて飾っておきたい!

お化け屋敷プロデュースの際に特に大事なのは、キャスト(つまりオバケ役の役者さんたち)に心構えを覚えてもらうこと。怖がらせるテクニックだけではダメなのである、お客様に楽しんでもらうのである。

という箇所も、同じ考えから来ているのでしょう。そう、本書はテクニック集であると同時に、ホラーコンテンツをやる人の「心構え」論なのです。まことに必読

そして、

この本に書かれているような、「お客さまのことを考えてこその、怖がらせコンテンツ」という考えが、発信側にも受容側にも共有されていくのなら、

最近話題になった「心霊番組と非科学性」の問題にも回答が見えてくるのではないでしょうか。それを見た視聴者をミスリードするような演出は、よしんばそれが「怖がらせる」という目的には適っていたとしても、本当に視聴者にとって楽しい番組なのかどうなのか、ということと思います。

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まんが学術文庫『群集心理』に描かれたフランス革命時代が並々ならぬトラウマになったこと

フランス革命を舞台にした作品とえば、遠藤周作先生の小説『王妃マリー・アントワネット』とか、坂本眞一先生の漫画『イノサン』とか、強烈なインパクトのものはいろいろありますが、

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私にトラウマを植え付けた本というならば、まんが学術文庫から出ている『群集心理』にまさるものはありませぬ。

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感想(0件)

群集心理』という本からは想像できない内容になっていると思いますが、実は、

これはロベスピエールを主人公にした漫画になっているのです。

ロベスピエールが群集の熱狂を背景に恐怖政治を敷き、たくさんの人を殺戮したあと、

今度は掌を返したかのような群集にリンチされ殺される変転を描いたもの。

そしてラストページの、「何かまた、熱狂できるものを!」求めてイナゴの群れのように暴走する群集心理の戯画は、現代を考え上でもいろんな示唆に富んでいるのではないでしょうか?

群集の熱狂こそ世界を陰で動かしている最大の怪物だという予感。

しかし、本作品のいちばん恐ろしいところは、この漫画に描かれている物語だけでも、まだまだなまぬるく、史実のフランス革命で「反革命」のレッテルを押された人たちが辿った末路は、少年王子ルイ17世の事件を含め、もっと残虐だった、というところです。

リアルな歴史を上回る「怖い話」は結局、ないのかもしれない、、、。

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ぼっけえ、きょうてえ

古典怪談は除くとして、現代日本のホラー短編ではこれが最強にして最恐の小説作品ではないでしょうか?

本作には、教育的な意味もあります。ふたつの意味で。

ひとつめ。

この小説はとにかく、構成が完璧なのです。ホラー小説を書きたい人はもちろん、人を引き込みアッと驚かせる怖い話を語りたいという人には、本作のヒタヒタと迫る構成の妙は絶対に勉強しておいたほうがよい。そういう意味で、教育的な小説。

ふたつめ。

この作品は、登場する「魔のモノ」も恐ろしいのですが、それ以前に、この時代背景が恐ろしい。何かと人権が保護されている現代人には、主人公たちの、人として扱われていない境遇自体がもうホラーに見えるでしょう。そしてそれが、安易に「現代社会は窮屈だ、退屈だ」という人たちには強烈なパンチになるでしょう。そういう意味でも、教育的な小説なのです!

まあ、とにかく、まだ読んだことない人はぜひ、読んでみてください!

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※ちなみに、私は本作を読んだせいで、まったく関係ないはずの「ぼっけえ米」というブランド名がなぜか一緒に刷り込まれた。いえ、ほんと、なんの関係もないのですが、、、なんか関連グッズのように見えてしまい💦

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「怖い本」トラウマ読書日記:『ねないこだれだ』について私が申し上げることなど

pages on an opened book

トラウマ絵本を語るなら、一度は「ねないこだれだ」について、取り上げざるを得ませんよね。

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感想(1202件)

・・・とは前から思っていたのですが、白状しましょう、

小さい頃にこの絵本から植え付けられた恐怖が根深すぎて、大人になった今でもこの絵本を開くときは微妙に緊張する有様なのです!

それに、

これほどまでに数多くの人々に「トラウマ絵本」として認知させ尽くしているこの有名本に、いまさら私が申し上げることなど、何もないとも、言える。。。

私が何かを言うよりも、

いかに本作がいまだに人々の心に残っているかの事例を示しておけば、この絵本への言及の責務としては十二分かもしれず。たとえば、

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ランチボックスになっていたりw、

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感想(48件)

Tシャツになっていたり、

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赤ちゃん用ガラガラ(!)になっていたり、、、

って、どんだけみんな「ねないこだれだ」が好きなんだ!?

トラウマ絵本のはずなのに、グッズが溢れかえるほどの大人気。せなけいこさん、恐るべし。

この「みんなに怖い怖い言われているのに、好かれてる」という謎めいたブランディングポジションこそ、『ねないこだれだ』の最高の恐ろしさなのかもしれません。まこと奥深き。。。!

そういえば、せなけいこさんにはもうひとつ、「いないいないばあ」という、トラウマ本コレクターにとってはハズせない爆弾があるのですが、この絵本についてはまた頁を改めて、、、!

ねないこ だれだ (福音館あかちゃんの絵本) [ せなけいこ ]

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「怖い本」トラウマ読書日記:高崎怪談会東国百鬼譚の「改竄」というハナシにナニか呼称をつけて安心したい!

pages on an opened book

誘惑に駆られています。

「名前をつけたい」という、誘惑です。

人間たるもの、訳の分からない現象に出会うと、名前をつけることで安心したくなるのが常。

そういうわけで、サイコキネシスとかサイコメトリーとか、予知夢とか同時夢とか、千里眼とか透視とかのコトバも生まれたに違いない。名前をつけたところでけっきょく正体はわからないのに、

「あれはつまり、サイコメトリーだよな?」

「ああ、そうだな」

という会話が成立すると、安心する。

それで、何かがわかったつもりになることは、もしかしたら危険なことかもしれませんけれども、、、!

「え?何が言いたいの」

と言われる頃でしょうから、本題に入りますと、

今回は、竹書房さんから出ている『高崎怪談会 東国百鬼譚』に収められている、「改竄」(かいざん)という極めて奇怪なハナシについて、です!

これを読み終えて、実に、落ち着かない気分に放り込まれているのです。

高崎怪談会 東国百鬼譚 (竹書房怪談文庫) [ 戸神 重明 ]

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「改竄」(かいざん)は私に言わせていただけるなら、かなり「通好み」な怪談。

直接幽霊が出てくるわけでもなく、ヒトコワでもない。にも関わらず、これほど、インテリジェンス溢れる気持ちの悪いハナシもない

要約すれば、

怪談採集者である籠三蔵さんが、奥様の会社の同僚から聞いた、関西の神社での不思議な出来事について、なのですが。

問題は、この怪談をインタビューで聞き出した後日談。

突然、あるときから、「そんなハナシはなかった」とされてしまう。そもそも怪談を話してくれた方も、インタビューに立ち会った奥様も、記憶がズレており、しかも気味の悪いことには、この怪談の取材ノートが消失している!

さあ、ここですよ!「通好みな怪談」と、私が言ったのは!

たまにありますよね、このパターン!

『怪談のシーハナ聞かせてよ。』で吉田悠軌さんが語った「123のピエロ」や、同じ『怪談のシーハナ聞かせてよ。』百物語スペシャルで狩野栄孝さんが語ったご実家の弟さんのハナシ、あるいは、竈猫さんが語る「山の牧場」も該当かもしれません。

すなわち、

怪談そのものもさることながら、怪談を語ろうとした人(あるいは怪談を記憶していた方)に何らかの障害が起こるパターンです。あるいは、それを取り巻く世界のほうが、とつぜん「そんな怪談はないよ?」と冷たくなるパターン、といいますか。この「改竄」(かいざん)は、それらのパターンの代表格といえるほど、特徴が全部含まれていると思いまして。

そして、たまにとはいえ、このパターンの怪談に出会うことがあるならば、そろそろ名前をつけて安心したくなってきませんか?!

「〇〇系怪談」でも、「〇〇現象」でも、なんでもいい。「そんな怪談はなかったよ?」と、怪談採集者(および怪談の聞き手)の記憶を、世界全体がとつぜん否定してくるという、このブキミなパターンに名前をつけて、安心したい!

名前をつけて、怪談好きの間での共通語彙にしてしまうことで、安心したい。そんな誘惑に、駆られているのです。

・・・などと思っているのですが、

しばらくしたら「『高崎怪談会東国百鬼譚』という本に、『改竄』(かいざん)なんてハナシは掲載されていませんよ?」と言われ、今度は私が、「あれ?たしかにその怪談を読んだはずなのになあ、おかしいなあ、、、!?」という奇怪な立場に回ってしまったら、どうしよう、、、!!

みなさん、『高崎怪談会東国百鬼譚』に、「改竄」というハナシ、ちゃんと載ってますよね?大丈夫ですよね?

私だけをアナザーワールドに置いてけぼりにしないでくださいね!💦

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『ちいちゃいおばちゃん』という忘れがたきトラウマ絵本の事

『ティーニイタイニイちいちゃいおばちゃん』。

それは、とても可愛らしい表紙がぱっと目に飛び込んでくる、子供心にもいかにも楽しそうな絵本。

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ところがどっこい。これがとんでもないトラウマ絵本!きっと今日も、日本のどこかで誰かがこの本の犠牲になっているに違いない。

・・・と、「私は」思っているのですが

あれ?そんなことないですか?

この絵本のオチ、かなりの衝撃度だと思うのですが・・・!

こちらは、言わば「ぶったぎり」系

「え?ここで終わり?このあと、どうなっちゃうの?」と読者(=絵本ですから想定読者は子供!)を不安にさせて終わるパターン。

最近でいえばホラー漫画『不安の種』の如く、いいようのない不安感を読者の心に植え付けて去っていく構成と言ってよい。

、、、と、「私は」思っているのですが、そんなことないですか?

むむむ?どうも、人によっては、このラストのページをハッピーエンドと解釈するらしい。

しかしこの私は、ダメでしたよ。深読みしちゃいますよこのオチは。だって、ハッピーエンドなら、「ハッピーエンド」と書いてあるはずじゃないですか?

なーんか思わせぶりなポーズをオバケたちに取らせて、そこで「おしまい」って、

ああ!きっと、このあとでもう一展開あるな!13金パートワンやエルム街パートワンの如く、『助かった、、、と思ったら最後にギャー!』ってわけだな!」と震え上がってしまった、そんな私は…

もしかして、小学一年生の頃には既に『ポルターガイスト』や『エイリアン』にはまり込んでいた私が、いささかホラーコンテンツについて早熟すぎたというだけ、とでもいうのだろうか…!?

しかし確かに、↑裏表紙には「ゆかいな絵本」と書いてあるから、、、やっぱり私が深読みしすぎてるだけなのだろうか、、、?ムムー!?

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