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【第061夜】漢語から生まれた創作怪談

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Photo by Henry & Co. on Pexels.com
サンチョパンサ

ドンキホーテの旦那。今回の創作怪談は、「冷吟閑酔という四字熟語を使って呟怖を作ってください」というTwitterでのお題に反応したものだそうですぜ

ドンキホーテ

冷吟閑酔て、こりゃまた難しい言葉じゃな。漢語かな?わしも知らん言葉じゃ・・・

サンチョパンサ

辞書を引いてみたところ、「れいぎんかんすい」と読むそうです。「詩を吟じたり酒を飲んだりしながら悠々と暮らす」ことだそうで、はい、あちきも知らないコトバでしたね

ドンキホーテ

これで怪談にするというのはなかなか困難ではないかなあ。まあ、出来上がった140字怪談を見てみようか

漢文の先生から聞いた話。中国旅行中、宿で夜起きると、古風な服装の中国の方々が月夜の庭で酒を酌み交わしていた。
加わったら古代の漢詩に詳しい陽気な人たち。
先生「まさに冷吟閑酔ですな!う、ハクション!」
とくしゃみをしたら全員煙のように消えてしまった。
あの人たちは何だったのか?

ドンキホーテ

ほほう、漢文の先生の話にしおったか!

サンチョパンサ

中国怪談になっていますが、あくまで「日本人の漢文の先生が見た、いかにも古典漢文のステロタイプな幻影だったかもしれない」というのがミソですね

ドンキホーテ

そうじゃな。日本人目線からの「古代中国への憧れ」を怪談にした感じじゃない。なるほど、いいんじゃないか?

サンチョパンサ

お、ならば、この創作怪談、まあまあな高得点貰えたりしますかね?

ドンキホーテ

わし自身が、スペイン語圏のとはいえ、古典世界の住民じゃからな、好感湧いてしまうな。ま、それでも、30点というところかな


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