『怪談のシーハナ聞かせてよ。』第壱章レビュー集

『怪談のシーハナ聞かせてよ。』第壱章レビュー【第01回(ドアスコープ/オーグリーンは死にました/他...)】

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はじめに

今回より、いよいよ、やります!始まります!

すなわち、

『怪談のシーハナ聞かせてよ』第壱章の全怪談レビュー

マラソン投稿開始です!

このレビューを読んだ後にぜひ本編も視聴していただきたいという観点での記事となりますので、ネタバレは最小限にしていきます(もしレビューの都合上、ネタバレに踏み込まなければいけない場合は、「この先はネタバレとなります」の旨、都度、注意喚起します)。

それにしても、

今から放送第一回を再視聴すると、

司会の狩野英孝さんも、アシスタントのせきぐちあいみさん・高田のぞみさんも、怪談社のお二人もなんだか初々しい

そんな記念すべき放送第一回のレビューを、

それでは、始めましょう!

第一回のゲスト怪談師は、

吉田悠軌さんと朱雀門出さん

いきなり強力なゲストですねー!

ドアスコープ(紙舞さん)

silhouette photo of person holding door knob
Photo by George Becker on Pexels.com

その後、名前が「上間月貴」さんに変わることになりますが、この時代のお名前は、まだ「紙舞」さん。

その紙舞さんが放送第一回目の冒頭の怪談を担当しますが、

いきなりの安定のクオリティ、さすがです。

そもそも、

ドアスコープというものは、

「視界が限定されてしまう」モノであるが為に、これを通して「何かを覗き見ている」という状態は、

死角が多くてあまりに不安!

そしてこの怪談では、案の定、実に奇妙なモノの存在が視界の外から体験者を脅かします。

ドアスコープというモノのもつ、

・よく見えないのがもどかしい

・しかし何かが見えてしまったら、それも怖い

というアンビバレンツな不安に聞き手を追い込む一編でした。

番組初回の冒頭の怪談からこのクオリティ!!

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ペディキュア(吉田悠軌さん)

interior of bathroom
Photo by Max Rahubovskiy on Pexels.com

その後すっかり番組の「準レギュラー」的存在感になってしまう、

吉田悠軌さんの初登場です!

今から振り返ると、初登場にして語り方もキャラクターもすでに堂々たる風格で完成されているのがさすがというべき・・・!

語りとしては、

「真っ白な肌」と

「真っ赤なペディキュア」のコントラスト

を強く印象づけることで聞き手を引き込みます。

語り方も、構成も、巧みです。

ちなみに・・・『怪談のシーハナ聞かせてよ』の相当なマニアでないと絶対気づかないと思う、細かすぎて伝わらないかもしれないトリビアひとつ

この「ペディキュア」という怪談のタイトルイラスト。不気味な女の影がこちらを振り向いているイラストは、放送第5回でDJ響さんが語る『クラブの女』という怪談のタイトルで、使いまわされていたりします。

皆様、気づきましたでしょうか!?

細かすぎて伝わらない指摘??失礼しました、、、

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呪殺寺(朱雀門出さん)

traditional shrine with columns
Photo by Kyla Van Dyk on Pexels.com

民俗学的といいますか、人類学的といいますか、

こういうアプローチはまさに朱雀門先生です!

怪異そのものが怖いのか、それとも、それを信じて成立している共同体の因縁が怖いと言うべきか。

髑髏を持った仏像の視覚的インパクトといい、

ディテールも不穏なアイテム続出で、たまりません。

ですが怪談本編以上に私の心をとらえたのは、

怪談を終えた後の狩野英孝さんとのトークの中で出た、朱雀門先生の「ある意味、呪いというのは科学的にも存在する」の見解。

レヴィ=ストロースの本にも出てきますよね。

全員が呪いを信じている共同体では、呪いをかけられたほうも、呪いを信じているがゆえに体調を悪くして死んでしまうことがある、そういう意味ではその共同体には呪いは実在する」という話。

こういう、

「怪談師さん自身はどこまで怪異を信じているのか?」

とか、

「怪異とか霊とかについてどのような見解なのか」

とかを伺えるのも、本番組の醍醐味です!

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鼠(吉田悠軌さん)

closeup photo of tan rat
Photo by DSD on Pexels.com

突飛でシュールでクレイジーで、面白すぎる怪談

吉田さんのアヤしくもユーモラスな魅力が爆発します!さすがは我らが吉田会長、放送第一回から絶好調ではないですか!

それにしても、この「アキヤマ」さんなる女子はいったいナニモノだったのか、、、さっぱり掴めない。意味がわからない。ですがこれぞ実話怪談。

ドッドッドッドッドッ、という、吉田さんの擬音語を活かした語りと相まって、超ブキミー!

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オーグリーンは死にました(朱雀門出さん)

old television
Photo by Christiano Sinisterra on Pexels.com

これは、、、たまらない傑作!

『怪談のシーハナ』シリーズにこのあと登場する、あまたの怪談の中でも、

かなり特異な存在ではないでしょうか?

子供の頃にテレビの人気番組を見ていたら、変なものを見てしまう、という怪異のオハナシ

朱雀門先生ご自身が体験した実話となります

すごい!怖い!気味悪い!でも面白い!

しかしこれ、実際に見た人が全国にもたくさんいるわけですよね?背景をネットとかで調べてみたら、何か出てくるんじゃないでしょうか?

・・・とは思いつつも、なんとなく、一生懸命調べて何かが出てきてしまうのも怖い気もして・・・私はそっとしておくことにした次第

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まとめ

第一回から番組のコンセプトも登場怪談のクオリティも確固としていて、なんべん振り返り視聴しても、いい回です!

そのうえ、この回、紙舞さん、遮那さん、吉田悠軌さん、朱雀門出さん、それぞれに「あなた自身は幽霊を信じているのか?」と司会の狩野英孝さんが切り込んだ時の、それぞれの回答がめちゃくちゃ勉強になって、面白かった。

とりわけ私としては、朱雀門先生の「いる/いない」概念そのものをめぐる、とても知的な見解が特に興味深かったオハナシでした!

次回の放送第二回は、山の怪談、安曇潤平さんが登場します!以下の次回記事でレビューしますね!

↓↓↓

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※『怪談のシーハナ聞かせてよ。』第壱章は2024年5月現在、DVDはGEOにて貸出可能、放送第40回以降からはU-NEXTで動画配信中と確認できております。

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