【読書日記】ホラー映画監督清水崇の自伝本をアリスとチェシャ猫が熱心に読んでみた

本対話篇の登場人物

【アリス】『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』で有名な御仁。ですが本対話篇のキャラ付けは、どちらかといえばAmerican McGee’s Aliceの影響を受けています

【チェシャ猫】こちらも『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』で有名な上、ボルヘスの『幻獣事典』にも晴れて(!)採用された有名キャラ。ですがこちらもAmerican McGee’s Aliceのキャラ設定に寄せています

とある夏の夕暮れのアリスとチェシャ猫

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チェシャ猫さん、どうしたの?今日も小枝の上でずいぶんとヒマそうじゃない?

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どうしたもこうしたもないもんさ。たまにはテレビでもと見ていたんだが、なんだい、サダコもカヤコも最近はすっかりギャグ路線だ。そういやこのところ、バリッとしたJホラーというものに出会えてない。ぼんやりとここで物思いにふけっていると、どうしても、『リング』とか『呪怨』とかの、90年代~00年代のJホラーが懐かしくなってきてね

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それ、世代がバレちゃう発言ねえ

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19世紀ビクトリア朝っ子の君には、言われたくないものだがね

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でも、ちょうどよかった。実はわたし、今日、こんな本を読んでいたの↓↓↓

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おおおっと!なんという逸品を、こいつはまた、、、!

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さすがはチェシャ猫さん。この本を知ってるのね?

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『呪怨』の清水崇監督が自らの来歴や映画作法を縦横無尽に語った、ファン必携の一冊だよ!この本にたどりつくとは、さすがに、君のホラー界隈ネタに関する嗅覚は、ぬけめなく研ぎ澄まされているようだね

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「あのころはよかった」なんて言う大人には、なりたくないとは、いつも思っているけど・・・

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うむ

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そんなにヒマそうなら、この本をネタに、清水崇監督のことについて、今日は語り合わない?

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ふむう・・・そんなら、ひとつ、なぞなぞだ。「あのころはよかった」なんて言う大人になりたくない、という点と、今日は清水崇監督について語り合おう、という点、双方について私が賛成したとすると、その場合、私の発言は矛盾になってしまうかね?

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また、ややこしいことを。どうせ、「自分はネコであって、大『人』になることはないから、矛盾にならない」っていう、オチをつけるんでしょ?

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おや、あいかわらず、するどい

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清水崇監督の日本家屋へのこだわりを考える

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では『寿恩』の話だが。この本の前半で語られる、清水崇監督の来歴自体、私にはとても興味深いのだよ。「Jホラーの監督として、これはちょっとできすぎているんじゃないか」と思ってしまうような生い立ちが、さりげなく書かれているんだが、どこだかわかるかな?

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群馬県前橋市出身で、「ET」を見て映画に憧れたっていう少年時代の話がメインよね?チェシャ猫さんが気になりそうな点があったかしら?

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答えを言おうか。清水監督は、畳業者の経営者の息子さんなんだよ

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畳業者・・・あー、なるほどー!

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清水崇監督って、つくづく、現代の日本家屋の構造を知り尽くしている監督さんだって思わないかい?それも、溝口健二監督や小津安二郎監督のような大上段な視線ではなくて、とっても生活者の視線で、現代の日本の庶民住宅の「狭さ」の感覚をフル活用している人だ。もしかしたら、小さい頃から畳職人の方の仕事を見ていた経験が、いくばくかそのセンスの支えになっているのでは、、、なんて思っちゃうわけだよ。穿ちすぎかもしれんがね

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でも、清水崇監督の凄いところって、呪怨がハリウッドに進出した時も、けっきょくアメリカ人が日本家屋に引っ越してくるっていう強引な物語設定にしてまで、現代日本家屋での描写にこだわったところだものね!

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彼にとって「現代の平凡な一軒家」を舞台に撮影することが徹底してホーム戦なのかもしれない

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その土壌が、群馬県の畳業者の息子さんだったがゆえに培われた感覚だったと仮定するのは、穿ちすぎかもしれないけど、オハナシとしては、面白いわよね

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清水崇監督を育てた群馬県のことを考える

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その清水監督、近畿大学で演劇・映画を学ぶわけだが、けっきょくそんな彼の転機になったのが、小栗康平監督の『眠る男』の撮影スタッフに応募したことなんだ

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『眠る男』も、これはこれで懐かしいわね

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これも清水崇監督の目線に立つと初めて見えてくることなんだが、小栗康平監督って、清水崇監督と同じく、群馬県前橋市の出身なんだよな。そしてこの『眠る男』は、群馬県が出資まで含めて全面バックアップをした映画。ロケ地もほとんどが群馬県から選ばれている

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ああ、なるほど!それで清水崇監督、「『眠る男』の撮影スタッフの募集を上毛新聞で見つけた」と言っているわけね。でも、そんなふうに群馬県の人脈の中で育てられた無名の映画スタッフが、やがてハリウッドまで進出していくわけだから。ハリウッドをぶいぶい言わせた『呪怨』を育てたのは、実は群馬県の風土だった、なんてことも、言えちゃいそうね

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そうだね。でも、この『眠る男』に参加してからの清水崇監督の経歴、いささか、凄まじい上昇ペースになる。『眠る男』の現場の先輩に引きたてられてVシネマの世界にいき、NHK『天才てれびくん』の仕事が入り、映画美学校の一期生に取り立てられ、そこで黒沢清に見いだされ、『学校の怪談G』を任される・・・そして、かの『リング』脚本を担当した高橋洋の案内で、プロデューサー一瀬隆信と出会い、『呪怨』を手掛けることになる

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他にも、青山真治とか豊島圭介とかの名前もバンバン出てきて・・・清水崇監督の20代の生活日記を追っているだけで、90年代~00年代のJホラー界のオオモノたちが全員出て来ちゃう勢いよね。この人脈の広がりのところ、凄いわよね

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それだけ、ホラー界隈のクリエイター間でも清水崇監督が期待されていたってことになるんだろうけど・・・私などはもうひとつ、おそらく清水崇監督という人が、きっと先輩や先人から愛されやすい人柄なのではないか、なんてふうにも、推測するわけだ

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たしかに、この本の文章自体、てらいがなくて、純粋で、めちゃくちゃ面白いもんね・・・この本を読むかぎり、好感度が上がりに上がるもの

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やはりハリウッド進出のことを考える

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でもけっきょくのところ、この本のクライマックスは、ハリウッド版『呪怨』の撮影現場の思い出よね

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言っちゃなんだが、よくそんなリスキーな現場で、あれだけの完成品を仕上げたよな、と感嘆してしまう話だよ

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一瀬プロデューサーがみごとにハリウッドに企画を売り込んでくれたんだけど、製作に入ったサム・ライミ(!)の希望で、オリジナルと同じく清水崇監督自身が監督をやることにトントンで決まっちゃうのよね。いきなりすべてを任せてきたサム・ライミのほうも豪胆で凄いわけだけどw

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ハリウッド資本で、ハリウッド側からの指示を受けながら、日本人スタッフを使って日本で撮影するという超イレギュラー体制だ。しかも主演はサラ・ミシェル・ゲラーにビル・プルマンという大物投入

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そのサラ・ミシェル・ゲラーがぜんぜん言うこと聞いてくんないのよねw

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ところが清水監督も負けておらず、ガン詰めして、一度、半ベソに追い込んじゃう、とかとかw

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凄いと思うのが、普通、ハリウッドの資本と、ハリウッドの俳優を使って、日本人監督が撮影するとなったら、もっと「アメリカのやり方を研究して」とか「英語も話せるようになって」とか、向こうの文化に合わせる話が出てくるでしょ?ところが清水監督は・・・

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どうやら、相手がアメリカの大俳優だろうがなんだろうか関係なく、いつものスタイルののまま突撃していったらしいんだよなw。アメリカ人の前では絶対やっちゃいけないと言われているはずの、飲み会泥酔事件まで、やっちまっているらしいしw。90年代のあらくれ日本映画人のまんま、やっているわけだけど・・・

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それが、完璧に、功を奏したらしいのよね

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サラ・ミシェル・ゲラーも、言うことをきくようになったらしいし、最後には、製作のサム・ライミから秘蔵の35ミリカメラを譲ってもらってるし

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いい話なのよね

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そうなんだよ。凄く、アツい話なんだ

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そしてこれを読むと、書店にたくさん出ている、「アメリカ人とビジネスをするときのマナー教本」みたいなものは、いったいなんなのだろうって考えちゃうわよねw

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まぁね

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結論、やはり『呪怨』が別格なのだ

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でもすべては「面白い映画」を作るため。清水崇監督が、ハリウッドの並みいるオオモノたちからも認められたのは、作り上げた『呪怨』が、実際、怖かったからだよなw

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そうね。日本版もいいけど、ハリウッド版のハデさも好きなのよねー。でも、見事なのは、ハリウッド版でも間違いなく「清水崇監督のスタイル」が貫かれていることよね。実際、時間軸をめちゃくちゃに前後させちゃう手法とか、日本版でも賛否両論でしょ?あれをそのままハリウッド版でもやっちゃうのは・・・

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すごいリスクだったと思うよ。でも、興行的には大成功した。そこは、さすがはハリウッド。どんなイレギュラーな作り手であろうと、目標を超える収益を上げたんなら、もう一発で、時の人だ

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そういう話は、たしかに、夢があるわよね。さすがは、ハリウッド、という

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そのかわり、失敗したら、たいへんなことになっていたんだろうね。清水崇監督は、そういうリスクをしっかり背負ったから、あれだけの映画が撮れたわけだよ

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この本を読んで、清水崇監督がどれだけの苦労を背負って撮影に臨んだかを理解した上で、もういちどぜひ、ハリウッド版『呪怨』観てみたくなったわ

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事情がわかっちゃうと、サラ・ミシェル・ゲラーに少しイラっとするかもしれんがねw

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でも、英語の通じない、謎の日本人監督タカシ・シミズにマジギレされてゴリヅメされて半泣きに追い込まれた女優さんだと思うと、むしろかわいそうに見えてくるかもw

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あー、たしかに

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【第058夜】トンネルの女の子

brown concrete tunnel
brown concrete tunnel
Photo by João Luccas Oliveira on Pexels.com

昔、戦国大名が妻子を脱出させるために作ったトンネル。
問題は、私が思春期の頃、ここでいつも古風な着物を着た「姫君」と呼ばれる女の子に会いよく遊んでいたこと。
大人になった今また会いたい。たぶん、恋。だが会えたほうがいいのか会えないままがいいのか悩みつつ、毎日ここに通っている

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なにー!これはいったい!またしても、このブログ管理人にそぐわない、甘酸っぱい路線な創作怪談!

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これもまた、朗読用の創作怪談の呼びかけにTwitterで応えた時の作品じゃそうだ

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前回に引き続き、またですか?このブログ管理人、「朗読に使われる」となると、途端に作風変えて、こんな甘ったるーいものも平気で出しやがるんですか?!

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そういうことのようじゃな

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しかし、この作風の露骨なチェンジは、いくらなんでもひどい!ふだんは「ぜったい『恋』なんて言葉は使わねえ」みたいな顔つきしてるくせに!

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うん、それが、『恋』ときたもんだ

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こっぱずかしいですねー

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まことに、こっぱずかしい。こんなこっぱずかしい怪談の採点は、当然きびしく、1点じゃ!

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【第057夜】哀しいブランコ

brown wooden swing
brown wooden swing
Photo by Pille Kirsi on Pexels.com

「おおい、そこの坊や!立ち乗りブランコでそんなに勢いをつけたら危ないぞ!落ちたらオオケガをするぞ!」
「いいの。僕はもうお母さんに殺されてるから、ケガすることはもうないの」
「そういうことか、、、わかったよ。今夜は好きなだけ遊んでから、ゆっくり、あちらへ行きなさい」

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え、なにこれ、凄く切ないハナシ!

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これは、朗読用の創作怪談の呼びかけにTwitterで応えた時の作品じゃそうだ。人が朗読原稿を求めているということで、朗読用に、かなり気合を入れて作ったようじゃな

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え?ということはこのブログ管理人、「朗読に使われる」とか「媒体に掲載される」とか、そういう利用目的がある程度、見えているお題企画では、普段よりクオリティあげてるってことですか?

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逆じゃろう。つまり、普段のTwitterでの創作怪談では、気ままに遊んでやがるんだ・・・

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多作自慢していて、なんだ、手ぬいているんですね

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うん、けっこう、手ぬきしておるな

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せっかく、たまにはエモーショナルな良作を出して来たと思ったのに、普段手を抜いているとわかると、腹立ちますね

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というわけで、この怪談も採点は厳しくしてやろう、1点じゃ!

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【第056夜】古生物学者なにかを見抜く

architecture bones building city
architecture bones building city
Photo by Pixabay on Pexels.com

旅館。
お風呂上がりに窓を見ていると蛙が張り付いていた。風流だねえ。ばんっ!凄まじい音と共に、木の幹ほどの太い舌が伸びてきて、蛙を一瞬で捕食した。 え?今のは何? すると2階から宿泊していた古生物学者だという人が駆け降りてきた。
「みんな家具の下に隠れろ!ヤツが来るぞ!」

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「カエル」をお題にした創作ショート怪談かと思わせておいてw

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ジュラシックなホラーに持ち込みおったか!

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世代的に、こういうショートショートで「古生物学者」なんて出てくると、サム・ニールの顔を思い出しちゃいますよね

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この創作怪談のシーンを見る限り、意地悪なキャラないし、どーでもいいモブ系のキャラが一人、さっそく食われるところじゃよな

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カエルを見て「風流」だなんて言っている語り手に、フラグ立っていますね

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フラグ立っておるな

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さて、そんなジュラシックホラーなこの創作怪談、百点満点では何点ですかい?

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1点

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【第055夜】フォロー

person sitting inside car with black android smartphone turned on
person sitting inside car with black android smartphone turned on
Photo by Roman Pohorecki on Pexels.com

オカルトが常識となった近未来。

「お気に障り登録」で相手に霊障をもたらせる機能がSNSで流行った。

見知らぬ人からそれを食らった私。

頭にきたので相手を「フォローする」ならぬ「フォローさせる」に登録した。

これをやると、相手はひたすら得体の知れぬ怪異につきまとわれ続けるという

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「フォローする」じゃなくて、「フォローさせる」ボタンてw

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たしかに、そんなSNSはイヤだな

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「フォローされバック」で、相手にも霊障を付けることができるんでしょーね

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できるんじゃろうな

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霊能者の力でも借りない限り、「フォローされ解除」は自分ではできないんでしょうね

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できないんじゃろうな

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などなど、いろんな連想が進んでしまうこの創作怪談、百点満点では何点ですかい?

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1点

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【第054夜】新ヴィラン誕生の予感

shallow focus photography of green and black animal skin during daytime
shallow focus photography of green and black animal skin during daytime
Photo by Pixabay on Pexels.com

女子学生「わたし最近、覚えのないネイルが毎日勝手についていて。取っても翌朝にはまたこのネイルになってるんです」
医者「あなた学生さん?」
女子学生「遺伝子工学研究所のボランティア学生です」
医者「、、、放射線を帯びた爬虫類に噛まれた記憶とか、あります?」

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スパイダーマンかっ!

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という、ツッコミ待ちですよね、これ

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バットマンかっ!

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というツッコミも、アリですよね。いわゆるアメコミのヴィラン誕生話にかこつけた創作怪談ってわけですからね

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スポーンかっ!

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いや、スポーンとなるとまたちょっと系統が違うかも。それにしてもドン・キホーテの旦那、今日はそればかりですね。そろそろ採点を入れてくださいよ。この創作怪談は、百点満点とすると、何点ですか?

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1点じゃっ!

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【第053夜】ダンボール箱を被った男

cardboard box on dark wooden table near tape and scissors
cardboard box on dark wooden table near tape and scissors
Photo by Karolina Grabowska on Pexels.com

「先生、家庭訪問お疲れ様です!紹介しますね。うちの主人です」
母親はそう言って、頭からダンボール箱を被って黙って突っ立っている男を指差した。
「は、はじめまして」
「・・・」
「すいませんね。主人はとても無口でして。私もまだ一度も声を聴いたことがないんですよ。オホホ」

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なにこれ怖いw

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シュールな情景のナンセンス短編ってとこだが、不穏なインパクトを感じるのう

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このブログ管理人自身、これは気に入った設定のようで、このあと、この着想を膨らませて短編小説化してエブリスタに載せたみたいですよ

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https://estar.jp/novels/25871383

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しかし、この設定、ひとつ問題があるな。昔懐かしい家庭訪問なんて、今、やっている学校、あるのかな?

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あー、そうですね。家庭訪問っていうシチュエーション自体がもはや今の世代では成り立たないかも、ですね。となると、採点はやはり、厳しくなります?

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うん、厳しくいこう。1点

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【第052夜】深夜のエレベーターガール

close up shot of a hand pressing an elevator button
close up shot of a hand pressing an elevator button
Photo by cottonbro studio on Pexels.com

「板橋○○団地のエレベーター。午前二時に1階で乗って、4-2-6-2-10-5階の順で移動すると、5階に着いた時にエレベーターガールが乗ってきてそのまま異次元へ『ご案内』されるという噂。そんなワケあるかい!と思いつつ、ちょっと今から試してみるわ」←※これを最後にこの人のツイートは途絶えた

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お。なんかこれに似たハナシ、都市伝説にありましたねー?

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「異世界へ行く方法」ってやつだろ?これじゃな↓

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https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/smp/entertainment/entry/2021/025093_amp.html

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これですね!この都市伝説を「深夜のエレベーターガール」というお題に合わせてアレンジしたんですね?

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そうなんじゃが・・・でも、あまりにも都市伝説そのままを140字内に収めた感じで、特にヒネリもない、と言えないか?

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あー、たしかに。もとの都市伝説を知ってれば誰でも持ち込むオチですしね・・・

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1点

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【第051夜】スーツケースからの音

suitcases placed on edge of bed
suitcases placed on edge of bed
Photo by Ketut Subiyanto on Pexels.com

友達が海外旅行に出る前日、一人暮しの僕のところに来て、
「これ、大事なものが入ってるので帰国まで預かっててくれない?」「随分と大きいスーツケースだね。OK、預かっておくよ」「ありがとう!ちなみに夜になると中から爪で引っ掻くみたいな音がするけど無視しておけば大丈夫だから!」え?

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おや?今回はなかなか良いんじゃないか?

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このところSF調になったり、キャラものになったりしていたので、ひさびさの正統派怪談は、やはり、落ち着きますねー

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Jホラーなテイストと解釈もできる、まことに、正攻法で来ておるな。ふむ。いいんじゃないかな?

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おおー、となると、今回はひさびさに、高得点、出ますかね?

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そうじゃな。このところ「1点」ばかり連続していたからな。たまには良い点をくれてやろうかの

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それでは、この創作怪談は、100点満点で何点でしょう?

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2点

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【第050夜】土管から出てきたモノ

steel pipe against rocky mountain
steel pipe against rocky mountain
Photo by Matheus Bertelli on Pexels.com

「なんだ!土管の向こうから人間らしきものがこっちに向かってきてる!」
「バカな!こんな狭い土管を通れる人間がいるわけない!」
「出てきた!」
狭い土管から、Mマークが入った赤帽をかぶり、片手にキノコを持った、ヒゲのイタリア人のおっさんが「ピコーン」とジャンプで飛び出してきた!

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あー!また始まった!キャラクター的にきわどいやつだ!

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ん?何の話じゃ?土管からブキミなヒゲのオッサンが出てくるという、怖い怪談ではないか?

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あ、それは・・・いや、そうですね・・・うん、これはどこのブランドのキャラクターとも関係ない、創作怪談ですね!

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そうじゃろ?何を不安なことを言うんじゃ

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となると、これは土管をネタにした、摩訶不思議なオハナシということになりますね。そういうこととして、では、この怪談は、100点満点で何点でしょう?

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1点

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