【第027夜】貝になりたい?

close up photo of seashell
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Photo by Brent Keane on Pexels.com

海岸で、人間の頭くらいの、ばかでかい貝殻を見つけた。耳を当ててみると、

「ねえ、あなた、貝になりたい?」と声がした。

気味悪くなって逃げた。翌日その海岸で、その貝殻の中に引きちぎられた生首が押し込められているという異様な死体が発見された。「はい」って言っちゃったんだな

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なんじゃこりゃ。なんか、めちゃくちゃ、「惜しい」な、、、

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ええと、これは・・・貝殻を拾った一人称の語り手はけっきょく助かって、違う人が貝殻に首を押し込められて死んでたってことですかね?

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そういうことじゃろうな。でも、それが、わかりにくいんじゃよ。「私」とか「彼」とか、人称主語をきちんと入れてくれたほうがよかったなあ

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「海で拾った貝殻に耳をあてたら呪われる」っていうシチュエーションは、けっこういいと思うんですけどね。140字に収めようとして、わかりにくくなっちゃったのは、致命的ですね。140字以内で物語を語るって難しいですねえ

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そうじゃ、難しいんじゃよ。だから厳しく・・・この創作怪談も、採点は、1点じゃ!

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【第026夜】国際的スポーツ大会の中継で映っちゃった

aerial photography of stadium
aerial photography of stadium
Photo by sergio souza on Pexels.com

日本で始まったスポーツ大会。海外選手団に沿道のファンが「こっちむいて!」と呼びかけると、そのうちの一人の首が180度回転してニタリと笑った。

翌日、バチカンから日本政府に「我々は選手団ではなく最高のエクソシストチームを派遣します」と協力の申し出があった。

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これは2021年の7月に投稿した創作怪談ということで、東京オリンピックのことを暗示してるんですね。ちょうどニュースでも話題の時期でしたからね!

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しかしこれ、映画『エクソシスト』を知らない人にはわかりにくいネタじゃな

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このブログの管理者は、『エクソシスト』大好きですよねー

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この回に限らず、しばしば、「首の180度回転」シーンのパロディやっているのう

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さて、時事ネタと、映画パロディを盛り込んだ、この創作怪談の採点はいかがでしょう?

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パロディであって怪談じゃないよな、、、1点!

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『怪談のシーハナ聞かせてよ。』第壱章レビュー【第21回(生ライブスペシャル後編)】 

brown concrete building interior

放送第21回について


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さてそれでは、この記事で『怪談のシーハナ聞かせてよ』放送第21回分の怪談をレビューしていきましょう。

前の回でも述べた通り、放送第20回と第21回は、

「生ライブスペシャル」となっております

2016年9月に新宿文化センターで公開収録されたイベントの模様を収めた放送の、今回は、後半になります!

ゲスト怪談師は引き続き、福澤徹三さん、黒木あるじさん、黒史郎さん、吉田悠軌さん。ただし、この回は、MCの狩野英孝さん、アシスタントのせきぐちあいみさんと高田のぞみさんも一つずつ、怪談を披露してくれる、お祭り感満載な回です!

それでは、登場した怪談をひとつひとつ、レビューしてきましょう!

先生踏切(福澤徹三さん)

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Photo by Brett Sayles on Pexels.com

「学校」と「夏休み」と「踏切」!この三要素が揃ってしまった以上、もう幽霊が出なければ日本の夏ではないっ!!

まこと、「幻日」の福澤徹三さんらしい、新しくてしかしどこか懐かしい情景も感じる、正統派の怪談です!


幻日

日本の夏を感じる!

それにしても、いわゆる「マジレス」で考えると、この怪談の「先生」は、きっと病気だったんでしょうね、、、?

人魂の飛び方が、戦慄とともに、言いようのない物悲しさを感じさせます。

恐るべし余韻を残す怪談でした。

泣ける


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揚羽(黒木あるじさん)

butterfly perched on green leaves
Photo by mododeolhar on Pexels.com

ある意味では、怪談のシーハナ史上でも随一のグロさと言えるかもしれない究極怪談

一種の「どんでん返しツイストもの」 にもなっているのです。だって、途中まで、「そういう展開になる怪談」とは思わないでしょう?私も完全に不意打ちを食らいました。

もっともこれは、ある程度、オトナでないと理解できない怖さかも・・・

人間とはなにか、人生とはなにか、人と人の縁とはなにか、

そういうものを、喜びも憂いも含めて味わってきた人間ならば、なおさら、この怪談の持つ言いようのない「闇」が心に堪える筈です。

一種、文学的な考察すら可能なこの怪談、こういうものがポンと飛び出す『怪談のシーハナ聞かせてよ。』という番組のポテンシャルは、やはり、凄まじい


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湖(せきぐちあいみさん)

photo of person riding kayak
Photo by Josh Hild on Pexels.com

アシスタントのせきぐちあいみさんによる、「私たちのシーハナもきいてよ」企画の集大成というところですが、

いやはや、この怪談は、見事でしたよ!凄く良い怪談語りじゃないですか、せきぐちさん!!

どことなく七五調を感じさせる出だしからして、原稿も推敲に推敲を重ねた痕が見えるし、滑らかな喋りが、猛練習をしてきたことをうかがわせます。いいですねー!

怪談の内容も、釣りのリールが引っ張られて「その向こうには」っていう、水の上の世界と、水の下の異界とを感じさせる大作でした


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娘(高田のぞみさん)

brown cabin in the woods on daytime
Photo by Eneida Nieves on Pexels.com

今度は、アシスタント高田のぞみさんの「私たちのシーハナもきいてよ」と相成りますが、こちらも完成度高いです

せきぐちあいみさんも高田のぞみさんも、怪談社にがっつりトレーニングを受けて練習した上で、この日のライブに入ったそうですからね。となると、このお二人の怪談語りの急成長は、怪談社が凄い、ということにもなるんですかね・・・!

しかしこのお二人の勝負、拍手の大きさが拮抗してしまったので、狩野英孝さんがジャッジ、という流れになるのですが・・・

このジャッジにはいささか疑惑があるなあw

だって「負けたほうが、心霊スポット突撃ロケにいかちゃくちゃいけない」という罰ゲーム自体・・・もう、「心霊スポット突撃にはせきぐちさんに行ってもらいたい!?」というスタッフの事前の要望を感じませんか?w

選考の最終ジャッジを狩野英孝さんに委ねるって・・・そこでせきぐちあいみさんを落として心霊スポットに向かわせる気まんまんだった疑惑を感じてならない・・・まぁ、おかげでこの後日に登場する「罰ゲームで心霊スポットに行ってきたよスペシャル(放送第24回)がめちゃくちゃ面白くなったのですから、視聴者の立場としては、これでよいんですけどw


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バースデーケーキ(黒史郎さん)

baked bundt cake on brown wooden board
Photo by Cats Coming on Pexels.com

またまた後味がじんわりと重苦しい怪談ですね、

「バースデーケーキをくれる親切なおじいさん幽霊のハナシか、へえ別にいい幽霊じゃん?」と思ってたら、

ぜんぜん違うものを持っていたおじいさんだったってオチ

広義のどんでん返しモノですね。まぁ、これは子供の視点が間に入ったがゆえの勘違いの怪談なので、幽霊側に何か悪意があったのかどうかも、そもそも謎のままですが。

でもこれ、「おじいちゃん」が最初に玄関に訪ねてきたとき、大人が出て行っていたらどうなっちゃってたんでしょうね??

・・・とかとか、あれこれ考えてしまうのは、すなわち、よい怪談ということと思います!


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奈落(吉田悠軌さん)

brown concrete building interior
Photo by Darius Krause on Pexels.com

これは、モンスターもの、ということになりましょうか

ゲゲゲの鬼太郎は、ゲタを履いているがゆえに、「からん、ころん」と登場しますが、

こちらに登場する異形のモノは、

とんてんかんてん、とんてんかんてん、音出しながら迫ってきます

「とんてんかんてんっていったい何の音だろう?」と思っていたら、まさかの、、、という!

おえっ!


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御神楽(狩野英孝さん)

man holding an umbrella
Photo by DSD on Pexels.com

『怪談のシーハナ聞かせてよ。』の番組史上において、初めて、司会の狩野英孝さん自らが怪談を語ったのが、この回となりますが、

企画としては、てっきり、「最近、偉そうに怪談通ぶり始めた狩野英孝にも、自ら怪談を語らせて、『なんだそれぜんぜん怖くないじゃん』という苦笑回に持ち込みたいものかと思っていたら、

なんとなんと、この狩野さんの怪談、とっても良いんです!

宮城の神社の家の方じゃから、こういう「地元の不思議なハナシ」のネタは集まりやすいのかもしれませんね

そして狩野さんも、別にいつも通り喋ってるだけなのですがw、キャラが完成しているから抜群の安心感で聴けます

いやこれは、不思議で不可解で、しかしどこかハートがあったかくなるハナシでもあり、このライブイベント放送回を〆るにはふさわしい内容だったのでは?!


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まとめ

以上が、放送第21回のレビューとなりまして、かつ、

以上が、生収録ライブスペシャルでした!

スペシャル回ということで怪談の質量も気持ち増量回というところですね。

お遊び要素としては、アシスタントのせきぐちあいみさんと高田のぞみさんの怪談対決で、負けたほうが心霊スポット突撃取材の、罰ゲームの実施が楽しみになってくるところもありましたが、

その罰ゲームについては、放送第24回の、お楽しみでございます!

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※『怪談のシーハナ聞かせてよ。』第壱章は2024年12月現在、DVDはGEOにて貸出可能、放送第39回以降からはU-NEXTで動画配信中と確認できております。

【第025夜】ボラード

black steel bollards on sidewalk during nighttime
black steel bollards on sidewalk during nighttime
Photo by Plato Terentev on Pexels.com

「これはなに?」

「これはね、ボラードというんだよ。船を繋ぎ留めるものさ」

「向こうまでいくつもあるんですね」

そのとき、ボラードだと思っていたもののうちのひとつがピョコンと立ち上がり、そのチンアナゴ的な妙なものは海に飛び込み、スイスイと泳いで去って行った

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なんと、これは珍しい!UMA系の創作怪談ですね

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「ボラード」ってものがわからんと、いまいち分かりにくいハナシじゃな

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埠頭とか船着場とかに、ニョキニョキいくつも生えてるやつですよね。あのうちのひとつが実は生き物だったってんですね

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薄暗い時間なんかで、よく見えない時に、モノだと思っていたのが実は正体不明の怪物だったってオドロキを表現したいわけだ。うん、まあ、やりたいことは、よくわかる

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お?ということは、この怪談には少し得点が入りますかね!?

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そうじゃな。たまには褒めてやるか。100点満点で、、、3点じゃ!

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【第024夜】青空はどこへ

aerial photo of fluffy clouds
aerial photo of fluffy clouds
Photo by Konevi on Pexels.com

昔の人は青空を見ることができたそうで羨ましい。空に広告を投射する技術ができてから、いつ空を見上げても広告映像ばかりだ。

広告表示を無効にして「自然な青空」を見られるプランがあるそうだが月額有料プランなのでオレの家計では難しい。

たまには青空を見たいが、オレには贅沢か。。。

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ん、なんじゃこりゃ?

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あー。SF設定ってことじゃないですかね?どこもかしこもデジタル広告だらけになって、ついに青空までもが広告だらけにされたディストピア世界という

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あ。そういうこと?SF世界の話だと言ってもらわないと、さっぱりわからないよな

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パっとわからないですよねー

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というわけで、評価は1点じゃ!

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【第023夜】置きっぱなしの傘のこと

店長「誰だ、ここに傘を置き放しにしたのは!」

客「ああ、すいません。うちのペットです!犬以外のペットなら構わないかなと思ってしまって、、、すぐ連れ帰りますね!」

店長「え?ペット?」

傘からゲタのついた足がピョコンと飛び出し、客と仲良く帰っていきましたとさ

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ははは。トボけた感じじゃな

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これ、このブログの管理人自身が、「この置きっぱなしの傘の写真を使って創作怪談を作ってください」と、初めてtwitterでの「お題出し」の立場をやってみたとき、実例として出題者自身が出した創作怪談だそうです

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何じゃ?実例のつもりで作ったのか?だとしたら、点数は辛くせねばならないのう

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となると、採点は何点にしますか?

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お題出題者までやるというなら、ますます評価は厳しくなる、ということを味わうべきじゃ。評価は1点じゃ!

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【第022夜】奇妙な本の結末

people at library sitting down at tables
people at library sitting down at tables
Photo by Genaro Servín on Pexels.com

子供の頃、地元の図書館でホラー小説を借りた。結末がとても恐ろしかった上「この結末は絶対に人に話さないでくださいね」が結びの一文。

大人になって同じ小説が書評サイトで話題になっていたが結末はハッピーエンドらしい。あれ?私が読んだ版、あの図書館にあったバージョンは何だったんだ?

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なんでしょう、この、「やりたいことはなんとなくわかるが、まとまってない」感じ

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アイデアが既に散らかっているからじゃよ。作中の物語と現実が混交する、みたいな、コルタサルなことをやりたかったんじゃろうが、そういうハイレベルな「迷宮感覚」を出すには作り込みがぜんぜん足りない

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これじゃ端的に、昔読んだ本の結末を勘違いして記憶しているトボけた人の話、と解釈してしまえば、それで済んじゃいますしね、、、

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これのどこに恐怖を感じろというのやら

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となると、採点はやはり、厳しくなっちゃいますかね?

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でもまあ、メタフィクションな方向というチャレンジングな試みをしたことは、ある程度、評価してやりたいかなあ

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お?少しは努力賞で点数を加点ですかね?ドン・キホーテの旦那、たまには優しいんですねえ!では、ズバリ、今回の採点は?

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1点

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【第021夜】いきなりのギリシャ怪談

https://www.irasutoya.com/2012/07/blog-post_05.html

ギリシャ語学習者として聞いたご当地伝説。 キロス島というところには、夜中に人の名前を呼びながら彷徨うバンパイヤがいて、間違ってその名前に返事をすると命を奪われるそうです

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ななな、なんですかこれは?今回はいきなり、外国怪談の出典モノですか!しかもギリシャ?

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なあに、このブログの管理人が子供の頃にギリシャにいて、かつ、今でもギリシャ語教室にたまに通うくらいなギリシャ好きであることを考えれば、いずれこれは一回はやってみたかったんじゃろうて。「現代ギリシャにも怪談はあるぞ!」という、ギリシャ好きならではのアピールじゃな

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ギリシャっていっても、言ってみれば「バルカン半島」の国ですからね。なんとなく、東欧の吸血鬼伝説と似ているところを感じるのは面白いですね

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ちなみに出典モトになっているのは、この本とのことじゃ

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さてそれでは、この怪談の採点は?

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「現代ギリシャの怪談」という珍しさはあるが、創作怪談ではないよな。0点でもいいところをお目こぼしで、1点で

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【第020夜】保育園の式神つかい

painting and drawing tools set
painting and drawing tools set
Photo by Pixabay on Pexels.com

「お母さん、保育園のハルコちゃんはね、クラいからいつもみんなにからかわれてるの。ハルコちゃんは、みんなの名前を書いたニンゲンの形の紙切れを作ってね、いつも呪文みたいなのを唱えてるの」

「・・・あなたは一緒になっていじめてないわよね?その子は、たぶんみくびっちゃダメな子よ!」

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おおこれはヤバいw

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娘さんの保育園に式神つかいがおるのう!

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いじめ問題がこじれたらホラー少女漫画みたいなことになるわけですかね?

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紙の人形を使っているところを目撃されているというのなら、既に嫌な保母さんの一人くらいに犠牲になっているかもな

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お?わりかしお気に入りですかね?それでは、この怪談の採点は?

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ん?1点くらいじゃろ?

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『怪談のシーハナ聞かせてよ。』第壱章レビュー【第20回(生ライブスペシャル前編)】 

clown creepy grinning facepaint

放送第20回について


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さあ、来ましたね、この放送第20回と第21回は、

「生ライブスペシャル」です!

2016年9月に新宿文化センターで公開収録されたイベントの模様を収めた回になりますね!

『怪談のシーハナ聞かせてよ』を第一回から連続視聴してきた私にとっては、「いよいよライブイベントを張れるところまで番組も順調に成長してきたか」と深ーい感慨がありまする・・・なんだこの不思議なオヤゴコロみたいな感情は

ちなみに私個人としては、さすがのせきぐちあいみさんも、この回は「妄想タイム」はスキップすると勝手に思っていたら、なんとなんと、聴衆を目の前にしてちゃんとオープニングで「妄想タイム」今回もやってくれます。ライブのお客さんを前にしてもスタジオ収録時と変わらないテンションで「あれ」ができるとは、どれだけ度胸が据わっているんだこの人は!

公開イベントということで、ゲスト怪談師も豪華です!この回に集まったのは、福澤徹三さん、黒木あるじさん、黒史郎さん、吉田悠軌さん。よく見ると、単に豪華ゲスト陣というだけでなく、そもそも吉田悠軌さん以外はみんな、これがシーハナ初登場の顔ぶれですね

上間月貴さん、せきぐちあいみさん、高田のぞみさん、そして狩野英孝さんも怪談を披露した盛りだくさんのイベントですね。そしてこの放送第20回には、イベントの前半までが収録されています。

それでは、登場した怪談をひとつひとつ、レビューしてきましょう!

かくれんぼ(上間月貴さん)

pile of shirts hanged in shirt rack
Photo by Daian Gan on Pexels.com

お客さんを目の前にしての、生ライブスペシャルにおいても、一番手を担当するのは怪談社の上間月貴さんです

それにしても、とっても細かすぎるハナシかもしれませんが、

なんとなく、上間さんの怪談の語り方が、いつものスタジオ収録の時と違うような気がしませんか?

なんだかいつもより、ゆったりめなペースで始めている、というのか。スタジオ収録でやる時と、ライブ会場でやる時とでは、もしかするとお客さんのリアルな反応を慎重に見ながら話のペースを調整している、等の理由で、語りのテクニックも違っているのかもしれません。なんて、細かいところをめちゃくちゃフォーカスして見てしまったのは、私が怪談文化を愛しすぎているウサギゆえ

怪談の内容も、どうやら別々の二体?の怪異がいたようで、なんかブキミな曖昧さを残すハナシでした

糸柳さんによる、かくれんぼの起源についての解説も、面白かったです。かくれんぼというもの自体に、もともと儀式的な意味があったという解説。かくれんぼの場を舞台にした怪談が一般にとにかくブキミに感じられる理由がなんかわかったような気がします


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赤痣の女(福澤徹三さん)

black dslr camera on beige wooden surface
Photo by Jessica Lewis on Pexels.com

まずもって申し上げたいこととしては、

90年代からのホラー好き世代にとっては「幻日」作者の福澤徹三さんのシーハナ参戦それ自体、なんとも嬉しいかぎりです!


幻日

その内容は、大阪市井のレンタルビデオ店での怪現象から始まり、

まさかまさかのベトナム戦争ゴーストストーリーへの大展開!

さらにこの怪談は、ドンデン返しもびしっと決まっております。というのも、怪異を体験した「Sさん」という人物の正体が、、、いやはや、そうきましたか!かなり意表を衝かれましたw


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おがみ猫(黒木あるじさん)

orange tabby cat on back of window curtain
Photo by Matteo Petralli on Pexels.com

黒木あるじさんも怪談のシーハナへ初登場、シーハナの長期ファンとしては、Say Hello to 黒木さんという心持です

ここでは、ネコ怪談を引っ提げての登壇となりました。

それにしても、この怪談に限らず、

『怪談のシーハナ聞かせてよ。』って、ネコ怪談の出現率、高いですよねー

もっともこれは、シーハナの特徴というわけでもなく、日本怪談の特徴、といえるのかもしれませんが。

そういえば、実話怪談として提供できるようなものではありませんけども、私の父親が子供の頃に地元で聴いた話、というものの中にも、ネコに関する「フシギなウワサ」というものがあったそうです。

全国各地に「ネコに関する不思議な話」って、多いのかもしれませんね


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ありがとう(黒史郎さん)

brown wooden house surrounded by grass
Photo by Tobi on Pexels.com

この生ライブスペシャルのゲストはどこまで果てしなく豪華なのだろうか!

続いては黒史郎さんが登壇するのです!そしてここで語られる「ありがとう」という怪談は、私が大大大好きな怪談でもあります

とにかく摩訶不思議な物語でした。オチがどこへ行くのか、さっぱり、読めない

幽霊だったのか、ヒトコワだったのか、それとも家にまつわるタタリ系だったのかも、さっぱり、わからない

ただ、とにかく、めちゃくちゃ怖い

途中に出てくる、ひらがなの「あ」のスライドとか、トラウマになりそうでしたw

黒史郎さんの語りもキレッキレですが、

この怪談を後ろで聴いている福澤さんの顔が、ニヤニヤと、めちゃくちゃ楽しそうなのが印象的でしたw。福澤先生もこの手のテイストの怪談が大好物なのだと見た!


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123のピエロ(吉田悠軌さん)

clown creepy grinning facepaint
Photo by Pixabay on Pexels.com

ここで、ついに!

『怪談のシーハナ聞かせてよ。』史上に残る究極の神怪談、吉田悠軌さんの「1,2,3のピエロ」が、キターーーー!!

まさに吉田会長が「ライブイベントのために準備して持ってきたぜ」という風格の、究極の一品!

これは本当に凄い!凄いのですが、なんてこった、

何を語ってもすべてがネタバレになってしまう怪談なので、何も解説ができんw

まぁ、あえて漠然とした言い方で紹介をしておくと、これは怪談の中身が云々というよりも、

怪談の出自、それが人から人へと伝わってきた背景、そして吉田会長がこの怪談を「知ってしまった」経緯といった、物語の置かれているコンテキスト自体が不穏で気味悪い、という怪談

聴き終えたあとの、言い知れない不安感が、私をいまだに苦しめてる、、、

そういうわけなので、自分の耳で最初から最後まで聞かないとインパクトがない怪談です。気になる方はぜひ、『怪談のシーハナ聞かせてよ』のDVDでこの回を見ていただくしかないですね

「この怪談を語ること、知ってしまうこと」が現実に影響してしまうという奇怪な話!この怪談は、語られたイベント会場、2016年9月20日の新宿文化センターの現場に居合わせて聞き、集まっていた聴衆の皆様と、「えーー、聴いちゃいけない怪談を聴いちゃったよ!」というオゾケを共有しあいたかった


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まとめ

放送第20回のレビューは以上となりますが、

これは先に述べた通り、生ライブ収録の、あくまで前半、

次回の第21回が、この日のイベントの後半戦の収録となります。

それにしても、しつこいようですが、このゲスト陣の豪華さにはただただ圧倒されますね

当日のライブにもし参加していたら、このゲスト陣の顔ぶれと同じ場を共有できたというだけで、怪談ホラーファンには貴重だったでしょうね。

当日のライブにもし参加していたら、このゲスト陣の顔ぶれと同じ場を共有できたというだけで、怪談ホラーファンには貴重だったでしょうね。

そして、そんな場で、吉田会長が「聴いた人の記憶に干渉してくる」というスタンド攻撃のような能力をもつ(らしい)1,2,3のピエロという爆弾を投入してくると、、、この場に、ぜひ、いたかった

そして、怖いだけではなく、どこかMCやアシスタントや怪談師さんたちの人間味あふれるあったかい姿に癒されるところもあるのが、『怪談のシーハナ聞かせてよ。』の魅力、このライブイベントでもちゃんとユーモア部分がありまして、

司会の狩野英孝さんが、歯痛で顔をパンパンに腫らせた状態でステージに登場してくるのが、もはや強烈な出オチ感で、いっきにライブ会場を暖かい雰囲気にしてくれますw。たまたまこの日に歯が痛くなって人相が変わってしまったのはただの偶然でしょうけど、そのおかげで一気に会場に一体感が!この司司会は、本当に、何か、もっていますねーw


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『怪談のシーハナ聞かせてよ。第壱章』全333怪談リストに戻る


※『怪談のシーハナ聞かせてよ。』第壱章は2024年12月現在、DVDはGEOにて貸出可能、放送第39回以降からはU-NEXTで動画配信中と確認できております。