【第009夜】お題「モンスター」に対して私が投稿した140字怪談を猛省する回

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Photo by Lisa Fotios on Pexels.com

モンスター?実はうちにも一匹出ますよ。全身が青の毛むくじゃらで「クッキー!クッキー!」とばかり叫んで。まあ確かにクッキーの盗み食いしかしないんですわ。それなら実害がない?でもね、目玉がグルグルいつもあらぬほうを向いてマッドな感じで、いつか何かやらかすんじゃないかと怖くてね

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・・・ええーーっ!

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・・・こ、これは・・・

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アメリカの国民的子供番組をいじっている??ちょっとこれは問題作ですよね、ドン・キホーテの旦那!

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いろいろマズいじゃろう・・・

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Twitterで「お題:モンスター」での投稿の呼びかけに、2021年6月にこれを出したそうですが・・・書いた本人が現在はたいへんに反省をしているそうです

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そうか。悪いことをしたと、わかっておるのじゃな。ならば採点も容赦はすまい。100点満点中で・・・1点じゃ!

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【第008夜】業者に引き取ってほしいボロ椅子のこと

brown wooden chair on green grass
brown wooden chair on green grass
Photo by Mike B on Pexels.com

リサイクル業者「引き取って欲しいのはこの椅子ですか?ボロボロすぎてこりゃ、値をつけられませんな。粗大ゴミにしたほうがよくないですか?」
家の主人「いや捨てちゃうだけじゃダメなんだよ!誰か新しい持ち主がつかないと!タダでもいいから早く新しい持ち主を見つけてくれ!はやくーっ!」

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おお・・・不穏ですね!

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うむ・・・不穏じゃな

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なにかいわくがありそうなのに、正体がわからないですね

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なにかありそうなのに、わからんな

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でもまぁ、普通っつえば、普通ですね

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そう。普通じゃ。100点満点中で・・・1点じゃ!

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【第007夜】帰ってきた「わたし」

gray house with fireplace surrounded by grass under white and gray cloudy sky
gray house with fireplace surrounded by grass under white and gray cloudy sky
Photo by Sebastian Sørensen on Pexels.com

ずいぶんかかっちゃったけど、
やっと彼氏の家が見えてきたわ。
もっと早く会いに来たかったのだけど、
彼の家はずいぶん山奥にあるから。
私が彼に突き落とされた海から
歩きで帰って来たので、何日もかかっちゃった。
それに私の足、あちこちお魚に食いちぎられて、
歩くのも遅くなっちゃってたし。

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これ、ラヴクラフトじゃないですか?

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うむ・・・ラヴクラフトっぽいな

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ラヴクラフトの短編にいかにもありそうな

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あるいは、ラヴクラフトの影響を受けたホラー短編作家やホラーコミックに、同じパターンのハナシがありすぎるほど、ありそうな、というべきか。定石どおりで面白くもおかしくもないのお

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でも、洋物ホラーっぽい領域にも手を出したのは、このシリーズ中では新趣向ってとこですよね?

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そうそう。だから、ちょっとだけ甘めに採点してあげよう。100点満点中で・・・1点!

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【第006夜】忌み数字にとらわれすぎた男の営業成績

https://publicdomainq.net/beer-frame-0064442/

42という数を異常に恐れる先輩がいる。42を振られるとパニックになり異常行動に出るのだ。
ある年度末には42億円という優秀な営業成績を社長に褒められた途端、慌ててワザと得意先を一つ怒らせ、成績を41億円に落としたほどの変人だ。
彼、来年42歳になるんだけど、どうなっちゃうんだろう、、?

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怪談ってわけではないところが気になりますが、なんとも言い知れぬ不安な後味を残すハナシですね。いいんじゃないですかね?

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ううむ・・・

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あれ?ダメですか?ドン・キホーテの旦那

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内容自体はいい気もするのじゃが・・・「42億円の営業成績」ってどんだけスーパー営業マン?!という・・・昨今そんな業界あるかのう??

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ああ、なるほど・・・確かにこの金額のデカさに目がいっちゃいますね。ツッコミたくなっちゃいますね

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そういう、意図と違うところが「気になる」ようでは、やはりダメじゃな。これは1点じゃ!

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【第005夜】気味の悪い「ガチャ」の創作怪談をやるつもりで失敗している回

https://publicdomainq.net/capsule-toy-0049095/

「おじさん、このガチャ、こわれてるよー? お金を入れて回したけど、何も出てこないよー?」
「ああ、それね。いや、壊れているんじゃないんだよ。
このガチャは正確には、『いつ、何が出てくるかわからない』ガチャといってね。
さあて、今夜になるかね、明日になるかね、ヒヒヒヒヒ」

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ダメダメダメ!これはダメじゃ!今まで見てきた創作怪談の中で、いちばんダメじゃ!

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(いつにもまして旦那が怒ってる・・・)どこがいけないんですかい?旦那?

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お前はこれを読んで、どう思う?サンチョ・パンサよ

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んー。「おじさん」と呼ばれた、たぶんガチャを置いている店の店主がイジワルで気持ち悪いだけで、そんなに怖くない・・・とかですかねえ?

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ちがうのじゃ・・・サンチョ・パンサよ。お前がそう読んでしまうのも無理はない、というのが、この怪談のダメなところなのじゃ。お前は悪くない、むしろまっとうじゃ。この怪談を読んだら、たいていは、「イジワルな店主のハナシ」だと思い、「呪いのガチャのハナシ」だとは思わんじゃろ?

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ああ!まさか・・・!

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そうなのじゃ!この怪談は、書いた側の意図としては、「使うと呪われて、今夜になるか明日になるかわからないが、サダコ的な呪いの幽霊がガチャから這い出してきて子供を襲う」という怪談にしたかったのじゃ。ところが、どう読んでもそれは伝わらず、「イジワル店主の詐欺まがいな言動を扱ったブラックユーモア」と読めてしまうじゃろう?だが書いたほうは、幽霊の出現を匂わせた怪談のつもりでいるのじゃ!

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そもそも意図が伝わらないってことは・・・採点は厳しくなりますかね?

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だがまぁ・・・この作者は、この怪談を投稿した日、「おもしろいハナシでした!イジワルな店主ですねー」等の、褒めてくれているのだが意図が伝わらなかったことは明白な読者から複数コメントがついて、相当ヘコんだらしいから。すでに反省済みの件として、少し採点を甘めにしてやろう・・・1点じゃ!

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【第004夜】2021年6月ふたつめの140文字怪談は「橋に伝わるオハナシ」

light landscape nature forest
light landscape nature forest
Photo by Markus Spiske on Pexels.com

「そういやこの橋には昔話があってさ、
渡っている途中に左足首を欄干から
いきなり掴まれることがあるんだって。
でもなんにもおこりゃしなかったな」
「ハハハ、まったくだな。
・・・あれ?おまえ、ついさっきまで
左の足首にアンクレットしてなかったっけ?

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・・・あれ?どうしやした?ドン・キホーテの旦那。急に黙り込んで

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・・・いや・・・うむ・・・このサイトの企画は「辛口レビュー」なのじゃが・・・そのう・・・

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あ!まさか、ようやくドンキホーテの旦那の好みな怪談が出てきやしたか?

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そうじゃな・・・わりかし、これは好きじゃな

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正当派怪談って感じのオチになっていますね。「あとからぞっとする話」をマジメに狙っている創作怪談になっていますね

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唯一、ケチをつけるとすれば、「アンクレット」という単語、もしかしたら知らない人も多いんじゃないか、という心配かな?でもまぁ、これも検索すればすぐ「ああ、あれね」とわかる単語ではあるし、致命的な欠点ともいえず

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ということは、今回こそ、高得点が出ますかね?

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うーん。今後の点数づけの基準にもなるかもしれんし、たまには「いい例」として高めの点数をあげておこうかな。100点満点で・・・50点で!

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おお。旦那が50点まで出したのは珍しい!!

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【第003夜】2021年6月いっぱつめの140文字怪談は「雑草掃除のおてつだい」

「ワシの土地の雑草取りの手伝い、来てくれてありがとう」
「いえいえ!もしあなたが亡くなったら私の土地になる土地ですからキレイにしたくて!」
「しかしずいぶんデカい芝刈り機に乗ってきたもんだねえ。ここの雑草程度ならそんな機械でなくとも… な、なにをする!ビエエギャアアグゲ!

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ブラックユーモア路線に入り始めましたね

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なんか、早くも ふっきれてきた感じかな?

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もしあなたが亡くなったら」と言っている時点で、ツッコミ待ちってパターンですね

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そうじゃな。これはコントの作り方じゃな

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怖い話を狙うよりはブラックな笑いのほうが140字以内には向いているかも しれないと思い始めちゃったんですかね。この後、ブロックユーモア路線がだんだん増えてきていた気がします

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まぁしかし、無理に怖がらせようとして寒い140字怪談を連発するよりは、ショートショートらしいオチをつけようとしている努力があって、ブラックユーモア路線のほうがいいんじゃないか?

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お!じゃあ、今回は少し高得点をあげちゃいましょうか?

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そうじゃな。100点満点で・・・20点で!

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【第002夜】人生第二の140字創作怪談は「半身だけでこちらを覗く女」

「あ、ほら!今夜もいる!
あれですよ、あれ
毎晩、あそこから、ああやって
右半身だけのぞかせて、
こっちを見てるんです」
「・・・まさか左半身が、ない、
なんてヤツじゃなかろうな、、、」
「いえいえ、あの女、左半身はありますよ。
ほら、彼女の左半身のほうは、僕らの後ろに」

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人生二作目の140文字怪談がこれだそうです

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二作目でずいぶんマシになってきたようにも見えるが、なんか・・・惜しいな。ダメなところに目がいってしまうのお

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あー・・・わかりました。ダメなところ

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そうなのじゃ、サンチョ・パンサよ。このオチにするならば、前半は「あれ」でなくて「あの女」と入れておくべきじゃったのお。もっと情景が浮かんだし、オチともつながったと思うが

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言葉の選び方が、まだ甘いですねー。140字の中で物語を作らなくちゃいけないなら、もっともっと、一語一語に厳しくならないと・・・

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オチも平凡じゃしな。だがまぁ、前のやつよりはずいぶんマシじゃ。100点満点で、いくらか甘い採点にしてやるとしよう・・・5点じゃ!

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【第001夜】人生初の140文字怪談「真っ赤な夕焼け空」

旅先で空を見上げ、 「こんな色の空は初めてだ」と驚くと、
そばを通りがかったオッサンが振り返る。
「何を言っているんですかあなた?ここの空の色は、いつもこの色ですよ?」
「え?」
「あーそうか」
オッサンは憐れみを込めた目で私を見、 「あなた自分が死んだことに気づいてないんですね」

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ドン・キホーテの旦那。これが、このブログの管理人が、生まれて初めて Twitterに投稿した140文字創作怪談らしいですよ

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あー!それでかのう?なんか言葉遣いが、どうも、ぎこちなく感じるのう。こなれていないというか。だいいち、こういう怪談にするなら、「こんな色の空は初めてだ」じゃなくて、「うわ、空の色が真っ赤だ!こんなの初めてだ!」とか言わせないと、読んでいるほうに情景が浮かばん。140字小説で「こんな」「そんな」「これ」「それ」を安易に入れて字数を削ろうとするのは、読者に情景を伝える努力を放棄している気がして、感心できんな

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オチは怪談らしいっていえば、怪談らしいですが。ありがちなオチですね

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しかし、人生で初めて作った140字創作怪談というなら、少し甘めに採点してあげたいのう

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なるほど。では、それも加味して、100点満点で採点したら、何点くらいですかねえ?

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では、本来なら零点にしてやりたいところを、おもいきり甘い採点にしてやるとしよう・・・1点じゃ!

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