[st-kaiwa1]刑事「本件は、家宅侵入された住民が驚いて銃を撃ってしまった、正当防衛と思います。一つ謎なのは、犠牲者が一体どこから侵入したのか。戸締は厳重。唯一の出入口は煙突ですが人間が通れる広さではなく。まったくこの犠牲者、赤服で白ヒゲの老人、どこから、なぜ、家宅侵入などしたんでしょう」
あははは!
あははは!
ふざけてますね
サンタを誰も認知できず射殺してしまった世界か。世知辛いのお
でもこれ怪談じゃないですよね?
そうじゃ。こんなもん、1点じゃ!
特にホラー・怪談系好きのための『古今東西SF名作(迷作)ガイド』
ホラー好き出身である管理人が古今東西の名作(迷作)SF映画・SF文学を紹介するブログ
[st-kaiwa1]刑事「本件は、家宅侵入された住民が驚いて銃を撃ってしまった、正当防衛と思います。一つ謎なのは、犠牲者が一体どこから侵入したのか。戸締は厳重。唯一の出入口は煙突ですが人間が通れる広さではなく。まったくこの犠牲者、赤服で白ヒゲの老人、どこから、なぜ、家宅侵入などしたんでしょう」
あははは!
あははは!
ふざけてますね
サンタを誰も認知できず射殺してしまった世界か。世知辛いのお
でもこれ怪談じゃないですよね?
そうじゃ。こんなもん、1点じゃ!
[st-kaiwa1]アメリカの田舎町。
差別主義者かつ反マスク主義者の白人男性が、歩いていた女性日本人観光客にナンクセをつけた!
「ヘイ!そこのジャップ!そのマスクを外せ!」
「わたし、きれい?」
「うるせえ!オレはアジア人が嫌いだ!マスクを外せ!」
「そんなら外すわよ」
あははは!これは面白い!
アメリカの田舎町にいる白人男性ってのがいささかステレオタイプじゃが。そのイメージの単純さを指摘した上で言うなら、まぁ、アジア人差別者がアジアから来た妖怪に襲われるハナシってことで、勧善懲悪的で、留飲が下がるところじゃな
我々はラ・マンチャ人ですけどね
些細なことをツッコムものではない。しかし、日本人ならば「マスクを外させちゃだめだ!」となるところを、口裂け女のことを知らないアメリカ人はうっかり「はずせ!」と要求してしまう、というのは面白い
お?この140字怪談にこそは、高得点、出ますかね?
そうじゃな・・・3点くらい、やろう!
[st-kaiwa2]今日は朝からなんか、おかしいんだ。
いつもと同じ通勤コースなのに、なにか違和感が。
ようやく気づいた!
今朝から、オレ以外に、通行人に男性が一人もいない!
偶然?いや、そんなバカな。
男たちはどこへ消えたんだ?
しかも女性たちに何か聞こうとしても、なぜかみんなオレを無視するんだ。
これはちょっと面白いな。トンガッているハナシになっとるからな
ん?トンガッているといいますと?
いやつまりじゃな。この怪談は、怖いと思いう人と、「え?なんのこと?」と何も感じない人と、ふたつにわかれると思うんじゃよな。男性にしか通用しない話じゃし、そのうえに、男性の中でも女性に対して潜在的な不安感を持っている人なら、「うわ、ブキミ!」となるんじゃないか?そういう意味で、読んだ人の潜在意識をテストしているようなところがある怪談じゃ。これを読んで「怖い」と思った人は、なぜ怖いと思ったのか、自分の内面をよくよく覗いてみると、面白いかもしれんのう
ということは、この140字怪談にこそは、高得点、出ますかね?
うむ、少し高めの採点を出してやろう!100点満点中で・・・2点じゃ!
[st-kaiwa1]「オレだけが気づいていて、お前らは誰もわかってないな。この街は実はな、何度も全く同じ一日を繰り返し続けてるんだぜ。オレ以外のヤツは記憶が深夜にリセットされちまうみたいで誰も気づかないがな。ウソじゃねえよ。見てろ。2秒後に猫が一声鳴いて、そのあと電話が2回だけ鳴って切れるから」
電話機一台だけが写っている写真をお題に出されて、こうきましたか
SF路線じゃが、『トワイライトゾーン』とか『世にも奇妙な物語』とかを想起させる雰囲気もあるのお
お?ということは、旦那、この140字怪談は、なかなかお気に入りってことですかい?
いや別に?やりたいことはわかるが、正直、たいして面白くもないのお。1点じゃ!
[st-kaiwa2]「あの窓際に置いてあるマネキン、こっちを見ている感じで気持ち悪いな」
「お前さ、あれはマネキンじゃなくてトルソーっていうんだよ?頭と手足がついてるのがマネキンで胴体だけのはトルソー。それが違いさ」
「何言ってんの?頭も手足もついてるじゃん?」
「・・・お前、何が見えてるの?」
おお!よいぞよいぞ!これはなかなか、よいじゃないか!!
ええー!?ドン・キホーテの旦那が140字怪談を褒めるなんて珍しいですね!なんかむしろ怖いな・・・
何を言うんじゃ、サンチョ・パンサよ。まあ、この作品をよく見るがよい。この怪談は、「トルソー」という、服飾系の仕事をしている方でもない限りは、普通は知らないコトバを使っておる。だが、それをちゃんと説明しつつ、きっちり、140字内で怪談オチまで持ち込んでいるのじゃ!
ああ!ほんとだ!ちゃんと言葉の説明をしているのに、140字以内にきちんと収まってる!
ツイノベというなら、こういう、「よくぞこの文字数の中で、説明まで含めて全部入れたものだ!」と感心させてくれるものを読みたいわな。よし、これは100点満点で・・・60点じゃ!
ええー!?ドン・キホーテの旦那がそんな高い点数を?珍しい!(次回、一気に酷評に戻るんじゃないかと怖いなぁ・・・)
[st-kaiwa1]この湖には伝説の怪獣ネッチーが棲んでると聞いたのに何も出ない。水辺で集合写真を撮って帰った。後日写真を見ると僕らの後ろに妙な水柱が…
「あそこに噴水なんてなかったよな?」
「湖の中から何がこんなに水を高く吹き上げてたんだろう?」
「鯨の潮吹きに似てないか?」
「ネッチー」ってなんすかね・・・w?
というツッコミを喚起するだけで成立しておる140文字怪談じゃな
「出落ち」みたいなもんですね。「ネッチーっていったいなんだよ!」という読者の心の声が響き渡る感じの
まぁ、おもいきってギャグに振り切った感じなのは、いさぎよくて、悪くないかもしれん
お!ということは旦那、これには少しは良い採点を出しますかい?
そうじゃな。それでは100点満点で・・・2点じゃ!
[st-kaiwa1]A「向こうに見えるビルの窓、こんな時間なのに明かりがついているんですね」
B「人影も見えますか?」
A「はい、いくつか」
B「それなら、あなたはこの歩道橋を渡らないほうがいいですよ。あのビルの人影が見えちゃっているならね、、、」
これはつまり、「向こう側のビル」の窓に見える人影は、普通の人には見えないものだ、と
うむ
それが見えてしまっている人は、霊感が強いので、歩道橋を渡って「向こう側のビル」に近づくと不吉なことが起きるぞ。そう警告されている、という怪談ですね!
うむ。それで?サンチョ・パンサよ。それを理解するのにどれくらいかかった?
めちゃくちゃ読み直して、考えて、やっとわかりやした
そうじゃろ?というわけで、こんなものは1点じゃ!
[st-kaiwa1]私「すいません、立入禁止ってありますけど、この先には何があるんですか?」
警備員「あなたたちはもうここを通っちゃダメなんです。現世への道なのですから」
私「???・・・あ!そーゆーこと?!そうか、オレ、死んだのか、、、」
ん?これはどういうことでしょう?
つまりじゃな、サンチョ・パンサよ。「立ち入り禁止」とあるのは、この世へ戻るための通り道。つまり、この会話がなされているのは、あの世、ということじゃな
あー。つまり、またしても「実は語り手は既に死んでいた」パターンですか
そのうえ、なんか、よく考えないとわかりにくいじゃろ?
わかりにくいですね
というわけで、1点じゃ!
[st-kaiwa2]Α「このあいだ、あの鉄骨からハイテンションな若い人がバンジージャンプをしてたの。あれはテレビの撮影だったのかな?これがその時、下から撮った写真」
Β「え?バンジーしてる人なんて写ってないじゃん?」
C「そういやここ半年前に迷惑YouTuberが鉄骨に登って自撮り中に落下死したとこだな」
だめだめだめだめ!これはだめじゃ!
おっと、どうなさいやした?ドン・キホーテの旦那?
これはまったくだめじゃよ!なぜだかわかるか、サンチョ・パンサよ?
んー・・・誰が誰だか、なんだかよく情景が浮かびませんね
そうなのじゃ、サンチョ・パンサよ。この140字小説はA・B・Cという三人のキャラクターによる会話になっておる。だが挿絵も何もなく、かつ、140字という制約の中で、三人分の会話だけで背景を理解させるなど、超高度な難易度のはずじゃ!しかしそのことに自覚がなく、野放図にA・B・Cという記号だけですべてを完結させようとしている。読者に負担を強いるという意味で、これは無理じゃ!もっと単純化した設定にするか・・・そうじゃな、A・B・Cではなくて、せめて太郎、次郎、花子という人名にするか、口調にクセをつけるとかで、三人のキャラを立たせれば多少はわかりやすくなったかな?
たしかに、A・B・Cとやられてたこれを読んだだけでは情景がさっぱり、何も思い浮かびませんね・・・
というわけで、これに高い採点を入れるわけにはいかんな。100点満点中で・・・1点じゃ!
[st-kaiwa1]モンスター?実はうちにも一匹出ますよ。全身が青の毛むくじゃらで「クッキー!クッキー!」とばかり叫んで。まあ確かにクッキーの盗み食いしかしないんですわ。それなら実害がない?でもね、目玉がグルグルいつもあらぬほうを向いてマッドな感じで、いつか何かやらかすんじゃないかと怖くてね
・・・ええーーっ!
・・・こ、これは・・・
アメリカの国民的子供番組をいじっている??ちょっとこれは問題作ですよね、ドン・キホーテの旦那!
いろいろマズいじゃろう・・・
Twitterで「お題:モンスター」での投稿の呼びかけに、2021年6月にこれを出したそうですが・・・書いた本人が現在はたいへんに反省をしているそうです
そうか。悪いことをしたと、わかっておるのじゃな。ならば採点も容赦はすまい。100点満点中で・・・1点じゃ!