【第023夜】置きっぱなしの傘のこと

店長「誰だ、ここに傘を置き放しにしたのは!」

客「ああ、すいません。うちのペットです!犬以外のペットなら構わないかなと思ってしまって、、、すぐ連れ帰りますね!」

店長「え?ペット?」

傘からゲタのついた足がピョコンと飛び出し、客と仲良く帰っていきましたとさ

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ははは。トボけた感じじゃな

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これ、このブログの管理人自身が、「この置きっぱなしの傘の写真を使って創作怪談を作ってください」と、初めてtwitterでの「お題出し」の立場をやってみたとき、実例として出題者自身が出した創作怪談だそうです

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何じゃ?実例のつもりで作ったのか?だとしたら、点数は辛くせねばならないのう

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となると、採点は何点にしますか?

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お題出題者までやるというなら、ますます評価は厳しくなる、ということを味わうべきじゃ。評価は1点じゃ!

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【第022夜】奇妙な本の結末

people at library sitting down at tables
people at library sitting down at tables
Photo by Genaro Servín on Pexels.com

子供の頃、地元の図書館でホラー小説を借りた。結末がとても恐ろしかった上「この結末は絶対に人に話さないでくださいね」が結びの一文。

大人になって同じ小説が書評サイトで話題になっていたが結末はハッピーエンドらしい。あれ?私が読んだ版、あの図書館にあったバージョンは何だったんだ?

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なんでしょう、この、「やりたいことはなんとなくわかるが、まとまってない」感じ

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アイデアが既に散らかっているからじゃよ。作中の物語と現実が混交する、みたいな、コルタサルなことをやりたかったんじゃろうが、そういうハイレベルな「迷宮感覚」を出すには作り込みがぜんぜん足りない

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これじゃ端的に、昔読んだ本の結末を勘違いして記憶しているトボけた人の話、と解釈してしまえば、それで済んじゃいますしね、、、

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これのどこに恐怖を感じろというのやら

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となると、採点はやはり、厳しくなっちゃいますかね?

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でもまあ、メタフィクションな方向というチャレンジングな試みをしたことは、ある程度、評価してやりたいかなあ

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お?少しは努力賞で点数を加点ですかね?ドン・キホーテの旦那、たまには優しいんですねえ!では、ズバリ、今回の採点は?

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1点

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【第021夜】いきなりのギリシャ怪談

https://www.irasutoya.com/2012/07/blog-post_05.html

ギリシャ語学習者として聞いたご当地伝説。 キロス島というところには、夜中に人の名前を呼びながら彷徨うバンパイヤがいて、間違ってその名前に返事をすると命を奪われるそうです

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ななな、なんですかこれは?今回はいきなり、外国怪談の出典モノですか!しかもギリシャ?

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なあに、このブログの管理人が子供の頃にギリシャにいて、かつ、今でもギリシャ語教室にたまに通うくらいなギリシャ好きであることを考えれば、いずれこれは一回はやってみたかったんじゃろうて。「現代ギリシャにも怪談はあるぞ!」という、ギリシャ好きならではのアピールじゃな

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ギリシャっていっても、言ってみれば「バルカン半島」の国ですからね。なんとなく、東欧の吸血鬼伝説と似ているところを感じるのは面白いですね

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ちなみに出典モトになっているのは、この本とのことじゃ

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さてそれでは、この怪談の採点は?

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「現代ギリシャの怪談」という珍しさはあるが、創作怪談ではないよな。0点でもいいところをお目こぼしで、1点で

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【第020夜】保育園の式神つかい

painting and drawing tools set
painting and drawing tools set
Photo by Pixabay on Pexels.com

「お母さん、保育園のハルコちゃんはね、クラいからいつもみんなにからかわれてるの。ハルコちゃんは、みんなの名前を書いたニンゲンの形の紙切れを作ってね、いつも呪文みたいなのを唱えてるの」

「・・・あなたは一緒になっていじめてないわよね?その子は、たぶんみくびっちゃダメな子よ!」

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おおこれはヤバいw

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娘さんの保育園に式神つかいがおるのう!

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いじめ問題がこじれたらホラー少女漫画みたいなことになるわけですかね?

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紙の人形を使っているところを目撃されているというのなら、既に嫌な保母さんの一人くらいに犠牲になっているかもな

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お?わりかしお気に入りですかね?それでは、この怪談の採点は?

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ん?1点くらいじゃろ?

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【第018夜】クリスマスの殺人事件

person looking at the window
person looking at the window
Photo by cottonbro on Pexels.com

刑事「本件は、家宅侵入された住民が驚いて銃を撃ってしまった、正当防衛と思います。一つ謎なのは、犠牲者が一体どこから侵入したのか。戸締は厳重。唯一の出入口は煙突ですが人間が通れる広さではなく。まったくこの犠牲者、赤服で白ヒゲの老人、どこから、なぜ、家宅侵入などしたんでしょう」

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あははは!

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あははは!

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ふざけてますね

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サンタを誰も認知できず射殺してしまった世界か。世知辛いのお

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でもこれ怪談じゃないですよね?

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そうじゃ。こんなもん、1点じゃ!

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【第017夜】アメリカに渡ったあの女性

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アメリカの田舎町。
差別主義者かつ反マスク主義者の白人男性が、歩いていた女性日本人観光客にナンクセをつけた!
「ヘイ!そこのジャップ!そのマスクを外せ!」
「わたし、きれい?」
「うるせえ!オレはアジア人が嫌いだ!マスクを外せ!」
「そんなら外すわよ」

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あははは!これは面白い!

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アメリカの田舎町にいる白人男性ってのがいささかステレオタイプじゃが。そのイメージの単純さを指摘した上で言うなら、まぁ、アジア人差別者がアジアから来た妖怪に襲われるハナシってことで、勧善懲悪的で、留飲が下がるところじゃな

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我々はラ・マンチャ人ですけどね

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些細なことをツッコムものではない。しかし、日本人ならば「マスクを外させちゃだめだ!」となるところを、口裂け女のことを知らないアメリカ人はうっかり「はずせ!」と要求してしまう、というのは面白い

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お?この140字怪談にこそは、高得点、出ますかね?

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そうじゃな・・・3点くらい、やろう!

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【第016夜】通勤風景の異常

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今日は朝からなんか、おかしいんだ。
いつもと同じ通勤コースなのに、なにか違和感が。
ようやく気づいた!
今朝から、オレ以外に、通行人に男性が一人もいない!
偶然?いや、そんなバカな。
男たちはどこへ消えたんだ?
しかも女性たちに何か聞こうとしても、なぜかみんなオレを無視するんだ。

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これはちょっと面白いな。トンガッているハナシになっとるからな

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ん?トンガッているといいますと?

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いやつまりじゃな。この怪談は、怖いと思いう人と、「え?なんのこと?」と何も感じない人と、ふたつにわかれると思うんじゃよな。男性にしか通用しない話じゃし、そのうえに、男性の中でも女性に対して潜在的な不安感を持っている人なら、「うわ、ブキミ!」となるんじゃないか?そういう意味で、読んだ人の潜在意識をテストしているようなところがある怪談じゃ。これを読んで「怖い」と思った人は、なぜ怖いと思ったのか、自分の内面をよくよく覗いてみると、面白いかもしれんのう

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ということは、この140字怪談にこそは、高得点、出ますかね?

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うむ、少し高めの採点を出してやろう!100点満点中で・・・2点じゃ!

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【第015夜】電話がかかってくる時

yellow and silver rotary phone
yellow and silver rotary phone
Photo by Markus Spiske on Pexels.com

「オレだけが気づいていて、お前らは誰もわかってないな。この街は実はな、何度も全く同じ一日を繰り返し続けてるんだぜ。オレ以外のヤツは記憶が深夜にリセットされちまうみたいで誰も気づかないがな。ウソじゃねえよ。見てろ。2秒後に猫が一声鳴いて、そのあと電話が2回だけ鳴って切れるから」

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電話機一台だけが写っている写真をお題に出されて、こうきましたか

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SF路線じゃが、『トワイライトゾーン』とか『世にも奇妙な物語』とかを想起させる雰囲気もあるのお

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お?ということは、旦那、この140字怪談は、なかなかお気に入りってことですかい?

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いや別に?やりたいことはわかるが、正直、たいして面白くもないのお。1点じゃ!

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【第014夜】「あれはマネキンじゃなくて、トルソーだよ!」

white dress on mannequin
white dress on mannequin
Photo by Mochammad Algi on Pexels.com

「あの窓際に置いてあるマネキン、こっちを見ている感じで気持ち悪いな」
「お前さ、あれはマネキンじゃなくてトルソーっていうんだよ?頭と手足がついてるのがマネキンで胴体だけのはトルソー。それが違いさ」
「何言ってんの?頭も手足もついてるじゃん?」
「・・・お前、何が見えてるの?」

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おお!よいぞよいぞ!これはなかなか、よいじゃないか!!

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ええー!?ドン・キホーテの旦那が140字怪談を褒めるなんて珍しいですね!なんかむしろ怖いな・・・

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何を言うんじゃ、サンチョ・パンサよ。まあ、この作品をよく見るがよい。この怪談は、「トルソー」という、服飾系の仕事をしている方でもない限りは、普通は知らないコトバを使っておる。だが、それをちゃんと説明しつつ、きっちり、140字内で怪談オチまで持ち込んでいるのじゃ!

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ああ!ほんとだ!ちゃんと言葉の説明をしているのに、140字以内にきちんと収まってる!

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ツイノベというなら、こういう、「よくぞこの文字数の中で、説明まで含めて全部入れたものだ!」と感心させてくれるものを読みたいわな。よし、これは100点満点で・・・60点じゃ!

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ええー!?ドン・キホーテの旦那がそんな高い点数を?珍しい!(次回、一気に酷評に戻るんじゃないかと怖いなぁ・・・)

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【第013夜】ネッチーの棲む湖

water splash
water splash
Photo by Pixabay on Pexels.com

この湖には伝説の怪獣ネッチーが棲んでると聞いたのに何も出ない。水辺で集合写真を撮って帰った。後日写真を見ると僕らの後ろに妙な水柱が…
「あそこに噴水なんてなかったよな?」
「湖の中から何がこんなに水を高く吹き上げてたんだろう?」
「鯨の潮吹きに似てないか?」

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「ネッチー」ってなんすかね・・・w?

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というツッコミを喚起するだけで成立しておる140文字怪談じゃな

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「出落ち」みたいなもんですね。「ネッチーっていったいなんだよ!」という読者の心の声が響き渡る感じの

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まぁ、おもいきってギャグに振り切った感じなのは、いさぎよくて、悪くないかもしれん

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お!ということは旦那、これには少しは良い採点を出しますかい?

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そうじゃな。それでは100点満点で・・・2点じゃ!

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