【怪談・妖怪紀行】福島県鬼婆伝説の地にて「黒塚」を訪れる

週末の日帰りドライブ旅行として、福島県の二本松市に行ってきました

旅の発端は、私が『安達ケ原の鬼婆』をネタにして、X(旧Twitter)でショートシート創作の呼びかけをしたこと。

「みなさま!『安達ケ原の鬼婆』をご存知ですか?今回は、『安達ケ原の鬼婆』を現代ホラーショートストーリーとして、復活させてやってください!」というのが、私が投げかけた企画でした。

『安達ケ原の鬼婆』をお題にした企画を出した私は、安達ケ原の鬼婆の供養のための旅をやるべきだ!

という義理に駆られた私

そしてこれもnoteで先述してきた通り、原発関連施設への見学で、私はこのところ福島県の海側の町には何度も車で行き、ドライブ行程にも慣れてきています。ただし今回は、海ではなく、内陸のほうへ入って行く形。

途中の休憩を入れて、片道、三時間半から四時間程度です。ただし、ドライブ旅行の常ですが、途中で渋滞すると予定時間は大きく狂うわけなので、なるべく早朝に出発したほうがよろしいです。私は例によって朝五時の出発行程で進みました。

二本松市で高速道路を降りますと、あとは、のどかな自然の中をゆるやかにドライブする行程となります。私はそうして、安達ケ原に到着しました。まぁ、二本松市の市内を走っていて、交差点の信号に「安達ケ原」と書かれているのを見た時には、いよいよ着いたのだ、と興奮いたしましたよ。

ここで、簡単に「安達ケ原の鬼婆」について。

昔、京都に「いわて」という名前の老女がいた。彼女はかわいい娘の世話をしていた。ところがその娘はひどい病に苦しめられていた。医者に診せると、「おなかの中にいる子供の生き胆を飲めば助かる」とのこと。
その話を信じた「いわて」は、人間の生き胆を求めて、都から落ち、阿武隈のほとりに居を構えた。そこで、やってくる旅人を襲って、妊婦の腹の中の対峙の肝を手に入れよう、という魂胆だった。
やがて、その土地に、若い男性に連れられた、身籠っている美しい女性がやってきた。「いわて」はその二人を泊めてやりつつ、スキを見て襲い掛かり、ついに女性を殺して腹を裂いて胎児を手に入れた。ところが、「いわて」は、その妊婦がかつて自分が京都で育てていた娘が成長した姿だということに気づいた。見分けがつかなかったとはいえ、娘と、その腹の中にいた孫を殺してしまった「いわて」は気が狂い、不死の妖怪となって、以降、この安達ケ原を訪れるものを襲う恐ろしい「鬼婆」になったという。

まぁ、引いてしまうほどの恐ろしく残酷な話ですが、日本の古典怪談や伝説の世界に沈潜するに、これくらいのグロでうろたえていてはいけない

この通り、安達ヶ原の鬼婆というのは、単なるバケモノバナシではなくて、かなり格調の高い文芸の香気に満ちています。昔から能の題材にされてきたというのも、そうだろうそうだろうと首肯するところ。

これだけ由緒あるモンスターなので、地元である二本松市での扱いもとても手厚く、崇敬に満ちたものでした。

二本松市に入った私は、鬼婆が祀られている観世寺をまず訪問。ここには、かつて「いわて」という名前で知られた、かの鬼婆の供養塔や、石像、慰霊のための塚が配置されています

私は今回、鬼婆というキーワードを、Twitter140字小説のネタに使うという、いわばエンタメの目的で使っているわけなので、最初に「創作に使わせていただき申し訳ございません」とお許しを得る意味で、これらの鬼婆史跡を回り、手を合わせる

それにしても、旅人を次から次へと襲って抹殺するという、『羊たちの沈黙』もマッサオなシリアルキラー系のモンスターを、このように手厚く供養してあげている日本仏教の包容力って、なんとも、やはり、凄いものと思いませんか?

いやもしかしたら、こういうものは「日本の心」と広くとらえるよりも、「東北の心」というべきかもしれませんが。自分が檀家をやっている、地域の由緒あるお寺が、祀っているのが『鬼婆』というのは、やはりなんとなく、他の地域では見ないような話の気もする──いや、これは、わかりませんが、少なくとも「鬼婆が手厚く扱われているお寺」というのを訪れた時に、「ああ、いいなあ、東北らしいなぁ」と私が感じた、というのは事実

聞けば鬼婆は採集的には仏教に帰依することで救済されたそうですね?

罪にまみれているはずの鬼婆は、日本仏教に帰依したから、お寺でも大事にされるようになったのか?それとも、罪にまみれているはずの鬼婆に対してすら、仏教の心は開かれていたから、鬼婆は日本仏教に帰依したのか?私個人は後者の解釈を好む。



創作のための呪術用語辞典

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【怪談・妖怪紀行】供中口古戦場を訪れる

先日、福島県の二本松市に行ってきました

こちらでの私の目的地は、

鬼婆伝説で有名な「黒塚」と、

戊辰戦争の慰霊碑のある「供中口古戦場(ぐちゅうぐちこせんじょう)」

ともあれ、この黒塚と供中口古戦場は互いに車で数分で行ける距離にあるので、妖怪や心霊好きな方、双方を同じ行程でじゅうぶんに訪問できます

この古戦場には、二本松藩側の指揮官の慰霊碑が建てられています。

なるほど、周りにはあまりにも「なにもない」場所なので、夜中に来ると少し怖いかも、しれない

しかし、私が行ってみると、とても静謐で自然に溢れた気持ちの良い場所と感じました。

心霊スポットとしてガヤガヤ騒ぎ立てる場所にはせず、近代日本が立ち上がる際に起きた内戦とその犠牲者たちに、おごそかに手を合わせる場所に、ぜひ、していただきたいと思いました



奥羽越列藩同盟 東日本政府樹立の夢 (中公新書)

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全国47都道府県の【妖怪観光スポット】を一覧表にしてみました!

以前公開した妖怪スポット10選に続き、今回は日本全国47都道府県の妖怪スポットをリスト化してみました!

各都道府県から「ひとつずつ」を選抜したものとなります。とうぜん、「〇〇県の代表妖怪スポットは、これではないだろう!?」という批判異論は多々あるかと思います。。。

今後の情報収集およびご意見ご指摘を入れて、随時、更新をかけていきたいと思います、何卒!

※都道府県名がリンクになっているものは本ブログ内の「各都道府県の関連記事(妖怪紹介・旅行記)」へ遷移します

都道府県妖怪スポット名関連妖怪スポット参考URL※オススメ怪談本
北海道登別温泉登別国際観光コンベンション協会
青森県善知鳥神社アマビエ善知鳥神社
岩手県とおの物語の館河童(および遠野民話の妖怪全般)とおの物語の館
宮城県荒脛巾神社アラハバキ陸奥総社宮荒脛巾神社
秋田県なまはげ館なまはげなまはげ館
山形県鶴岡市立加茂水族館ケセランパセラン鶴岡市立加茂水族館
福島県安達ヶ原黒塚鬼婆二本松市観光連盟福島の世間話
茨城県牛久沼河童牛久沼:牛久市観光協会
栃木県殺生石九尾の狐栃木旅ネット|殺生石
群馬県囀り石とその周辺囀り石中之条町観光協会
埼玉県川越城川越城七不思議川越水先案内板
千葉県大内かっぱハウス河童(および山口敏太郎氏による妖怪コレクション)大内かっぱハウス千葉の怖い話
東京都鬼太郎茶屋鬼太郎とその仲間たち調布市深大寺鬼太郎茶屋
神奈川県大雄山最乗寺天狗大雄山最乗寺
新潟県西生寺雷獣西生寺
富山県まんだら遊苑地獄めぐり・クタベまんだら遊苑
石川県ハニベ厳窟院・・・なんかもう、いろいろ!ハニベ巌窟院
福井県八百比丘尼入定洞・空印寺人魚おばまナビ
山梨県長源寺大蟹長源寺
長野県鬼無里紅葉の鬼女信州鬼無里の観光情報
岐阜県古井の天狗山天狗みのかもトリップ
静岡県天狗の里はるの天狗春野いきいき天狗村
愛知県桃太郎神社桃太郎一行と鬼犬山観光情報
三重県海士潜女神社トモカズキ伊勢志摩観光ナビ
滋賀県東近江市ガオ・その他妖怪一般八日市には妖怪がいっぱい
京都府日本の鬼の交流博物館日本の鬼の交流博物館
大阪府平野町ぐるみ博物館鬼とか閻魔様とか幽霊とかたまに出る町ぐるみ博物館
兵庫県辻川山公園柳田國男関連の妖怪一般福崎町観光協会
奈良県元興寺ガゴゼ元興寺
和歌山県田辺南方熊楠関連全般南方熊楠ゆかりのコース
鳥取県水木しげるロード妖怪全般!水木しげるロード
島根県松江市全体小泉八雲関連全般松江観光協会
岡山県吉備津神社鳴釜吉備津神社
広島県三次もののけミュージアム妖怪全般!三次もののけミュージアム
山口県座敷わらしさん家座敷わらし座敷わらしさん家
徳島県妖怪屋敷妖怪全般!道の駅大歩危
香川県妖怪美術館妖怪全般!妖怪美術館
愛媛県赤蔵ヶ池いよ観ネット
高知県海洋堂かっぱ館河童海洋堂かっぱ館
福岡県久留米市田主丸ふるさと会館 河童田主丸ふるさと会館
佐賀県秀林寺猫塚化け猫白石町ホームーページ|猫塚
長崎県諫早神社おしめんさん・アマビエ諫早神社
熊本県鬼の城公園天草宝島観光協会
大分県臼杵市全体妖怪一般臼杵市観光協会
宮崎県椎葉村柳田國男逗留の家/くだんonly one Shiiba
鹿児島県轟の滝いったんもめん肝付町観光協会鹿児島の怖い話
沖縄県識名坂遺念火(いねんび)那覇市観光資源データベース琉球怪談デラックス

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【岩手県遠野市】が妖怪好きだけでなくビール好きにも天国かもしれないハナシ

clear glass mug filled with yellow liquid

柳田國男の『遠野物語』のおかげで、すっかり妖怪スポットだと認知してしまっていた、岩手県遠野市ですが。

ホップの産地としても重要であることを、以下のサイトのおかげで、恥ずかしながら、初めて知りました!

妖怪スポットである上にビアツアーができるなんて、、、岩手県遠野市はもしかして私にとっての天国なのだろうか!?

↓↓↓

https://japanhopcountry.com/

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10 ‘Yokai'(妖怪) Towns ln Japan You Have To Visit Before Being Haunted By Them!

I often say if you are interested in Japanese yokai folk tales and ghost stories, you should visit the traditional towns of rural Japan. Tourism will save such towns from economic decline and help them preserve their traditions.

However, I know we have a problem: tourist information for yokai spots is quite rare.

In this article, I show you the 10 towns yokai lovers must visit.

These towns are committed to protecting their own local folk tales and aim to attract tourists who enjoy such traditions.

Now, let’s begin:


1:Tono

Tono City is a special place not only for foreign tourists but also for Japanese who like yokai.

In 1910, a great folklore Kunio Yanagita visited this town and covered many local folk tales.He published them in a book called “Tono Monogatari.” This book has various yokai stories and has attracted many yokai-lovers.

There are some museums and displays about folklore here. In addition, many classical Japanese houses also welcome tourists.

Further Information ≫ https://tonojikan.jp/ml/

2:Chofu

You can reach Chofu City in 20 minutes from Shinjuku Station. Therefore, we consider it one of Japan’s most accessible yokai spots.

A famous manga author, Shigeru Mizuki, lived here in his lifetime. His masterpiece “Gegege no Kitaro” is based on the world of Yokai.

Tourists can see the statues of the characters of “Gegege no Kitaro” and buy the related merchandise.

If you visit this place, you should read the English version of “Gegege no Kitaro” or watch the TV anime version in advance.

Further Infomation≫ https://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1232441137043/index.html

3:Higashiomi

Higashiomi City is famous for its yokai festival.

However, due to the influence of the COVID pandemic, the resumption of this festival is undecided. We Japanese are also waiting for the information to be released on the official website.

Further Infomation≫ https://www-higashiomi-net.translate.goog/?_x_tr_sl=ja&_x_tr_tl=en&_x_tr_hl=ja

4:Fukuchiyama

In Fukuchiyama city, there is Japan Oni Exchange Museum.

Oni” is a traditional monster in Japanese folklore.

Since Oni appears in a wide range of folktales, there are various types of their characteristics. Are you getting interested? If so, why don’t you visit Fukuchiyama City?

Further Infomation≫ https://www.city.fukuchiyama.lg.jp/onihaku/riyou/index.html

5:Shodoshima

There is Yokai Art Museum on Shodoshima Island in Kagawa Prefecture. The museum, located in the old cityscape, always holds various events. It is a museum with wonderful activities that blend traditional yokai with contemporary art.

Further Infomation≫ https://yokaimuseum.on-the-trip.com/en.html

6:Fukusaki

Fukusaki is the birthplace of the great folklorist, Kunio Yanagita.

You can see various monuments and statues of Yokai which appear in Yanagita’s book.

Further Information≫ http://www.fukusakikankou.jp/

7:Sakaiminato

Sakaiminato is the birthplace of a famous Manga-creator, Shigeru Mizuki.

There is a museum celebrating Shigeru Mizuki’s achievements.

The city has built statues of Yokai, which appear in Mizuki’s most famous work, Gegege no Kitaro, for many fans to feel their presence.

Further Information≫ https://www.sakaiminato.net/

8:Matsue

Matsue is famous as the city where Lafcadio Hearn, also known as Yakumo Koizumi, lived.

Hearn introduced Japanese ghost stories in English to the English-speaking countries.His books are also popular in Japan.

The house where he lived remains in Matsue. Every summer, an event called “Matsue Ghost Tour” takes place.

Further Information≫ https://www.visit-matsue.com/

9:Miyoshi(Hiroshima Prefecture)

There is a large ghost museum in Miyoshi City, Hiroshima Prefecture. This is a newer yokai spot in Japan that just opened in 2019.

The motif of the museum is based on Japanese classical literature called “Ino Mononokeroku.”

Further Information≫ https://miyoshi-mononoke.jp

10:Miyoshi(Tokushima Prefecture)

Miyoshi City, Tokushima Prefecture, is full of handmade yokai museum and yokai monuments by the townspeople.

After all, this is a secluded place that can only be reached after driving a long way from the airport.

Surrounded by mountains and valleys, the scenery of this place is so mythic and wonderful. The scenery will fascinate tourists as “the area where Japanese youkai seem to still live“.

Further Information≫ https://miyoshi-tourism.jp/en/

Now, What do you think about these? Are you getting interested?

If you want the further information, let’s check out the official websites of them, of get in touch with my Twitter account!

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【妖怪好きは地方へ行こう!】日本の妖怪スポット10選!

(本記事の英語はこちらから≫)*The English Version of this article


不肖わたくし山神ヤシロ、

怪談・妖怪好きであるならば、地方のイベントへ行こう!地方の文化を盛り上げよう!」と常々申し上げている者でございますが・・・

ハイ、わかっております・・・言っている私自身が、日々の忙しさに追われて、このところなかなか旅行に出られていない・・・これはいかん。

もっと行かねば!もっと地方のご当地スポットのことを知り尽くさねば!

という気持ちが、きっかけとなりまして。

私なりに、このたび調べたこと。

妖怪で町おこしを試みている市区町村で、今後も注目していきたい自治体「10選」をピックアップしてみました!

※もしリストを見て「他にもまだ妖怪町おこししているオオモノがあるぞ」と思いついた方、よろしければ私のTwitterアカウントに御連絡賜れればと存じます。

なお、このリストの順番は、単純に北から順番に配列しただけであってランキングの意図はないことと、「町おこし」がキーワードゆえ、東京都23区・大阪府大阪市・京都府京都市は外していることをご了承ください。


1:【岩手県】遠野市

まずは東北地方の超有名どころから。柳田國男の「遠野物語」で有名なこの土地。座敷童子やマヨイガ等、「遠野」と聞いただけで思い出す名前が多々あり。この土地の名、名!夢が広がります。

遠野市観光協会公式サイト:≫ https://tonojikan.jp/

2:【東京都】調布市

実は「ゲゲゲの鬼太郎」コンテンツがある調布市。東日本に棲む私にとってはとりわけ、調布市という京王線でアクセスしやすいところにこういう土地があることは、まこと、大変な僥倖です。

京王電鉄ゲゲゲ散策マップ:≫ https://www.keio.co.jp/area/gegegemap/chohu.html

3:【滋賀県】東近江市

滋賀県の東近江市の八日市は、「八日市(ようかいち)は妖怪地」を標語に、地域の妖怪「ガオ」をメイン推しで妖怪祭りを行っております。コロナ禍からぜひ不死鳥の如く、いやガオのごとく?、立ち上がってほしい。

東近江市公式サイト:≫ https://www.city.higashiomi.shiga.jp/0000001118.html

4:【京都府】福知山市

京都府の福知山市には鬼伝説をモチーフとした博物館があります。建てられた場所が銅山の跡地というのがこれまたアツい!

日本の鬼の交流博物館:≫ https://www.city.fukuchiyama.lg.jp/onihaku/riyou/index.html

5:【香川県】土庄町

小豆島(しょうどしま)の「迷路のまち」には、日本のみならず世界の「妖怪」にも目くばせを効かせる「妖怪美術館」があります。常々、さまざまな妖怪イベントを企画する積極的な活動が目を引きます。

妖怪美術館:≫ https://yokaimuseum.on-the-trip.com/

6:【兵庫県】福崎町

柳田國男生誕の地として、妖怪をキーワードとした町おこしを行ってきた福崎町。河童の「ガジロウさん」が観光客を迎えてくれます。それにしても、「妖怪をできるだけ現代キャラクターっぽいカワイイ形象」にしたがる昨今にあって、気持ち悪さを間違いなく残そうとしている福崎町の姿勢には完全完璧に好意を抱きます!

福崎町観光協会:≫ http://www.fukusakikankou.jp/

7:【鳥取県】境港市

水木しげるロードおよび水木しげる記念館で有名な鳥取県の境港市。「ゲゲゲの鬼太郎」世界観が好きな方ならば、ここは是非一度、行ってみて損はない街と思っております。

境港観光ガイド:≫ https://www.sakaiminato.net/

8:【島根県】松江市

『怪談』で有名なラフカディオ・ハーンこと小泉八雲の住んでいた町、松江市。伴い、ゴーストツアー(数年前ながら私も参加しました!)等、コワイもの好き、怪談好きな観光客を呼び寄せようとする企画を展開しています。

松江観光協会公式サイト:≫ https://www.kankou-matsue.jp

9:【広島県】三次市

2019年に妖怪博物館をオープンしたという、「妖怪町おこし」の試みとしてはかなり最近のニュースの町であり、今後どう広がるかが注目されるのが、広島県の三次市です。「みよしし」と読みます。なぜここに妖怪博物館が?と言いますと、かの古典『伊能物怪録』の舞台が三次(みよし)だったのですねえ!

みよしもののけミュージアム:≫ https://miyoshi-mononoke.jp

10:【徳島県】三好市

ややこしいですがこちらも読み方は「みよしし」です。子泣き爺発祥の地ということで、道の駅に「妖怪屋敷」があったり、谷に「妖怪ロード」があったり、凄いです。でも、ここが私としても妖怪スポットとしてイチオシなのは、山と谷に囲まれたこの町の景観そのものが、圧倒的にミスティックで、「妖怪が住んでいそうな」雰囲気バリバリなことなのです!

三好市公式観光サイト:≫ https://miyoshi-tourism.jp/

いかがでしたでしょうか?

私個人としてもこれら10個の自治体の活動をフォローしつつ、あの手この手でこうした試みを応援していきたいと思っております。

ビビッときたスポットがあれば、ぜひ、皆様もお出かけくださいませ!

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【怪談好きなら地方へ行け!】徳島県三好市山城町が妖怪天国であること

※本記事は2015年夏の旅行記につき現在は様子が違っているところがあるかもしれない旨、ご了承ください💦

怪談・妖怪を愛する者にとって、概して四国というのは宝の山ですが、徳島県の三好市というところはとりわけヤバい。言ってはなんですが、こんな秘境に、ここまで妖怪を愛している(そしてきっと妖怪からも愛されている)コミュニティがあるとは仰天でした!

ただし行き着くのは都会人にはなかなか難儀。

私の場合は飛行機で徳島空港に降り、まずは当然ながら、徳島市内で徳島ラーメンを食べてから、

90分くらい並んでやっと入れた有名店
おおー!
うっかり餃子も追加オーダーしてしもうた

一晩眠ってからレンタカーで、ひたすら徳島県の山奥へ。どんどん山に登っていき、まるで雲を見下ろすような道路をそうとう駆け抜けて行った先に出てくるのが、

日本が次世代に残すべき妖怪遺産の町、徳島県三好市山城町です!

基地にすべきなのが、「道の駅大歩危」という施設。この中に、妖怪屋敷という資料館があるのですが、地元の方々の手作り感あふれる展示物の数々がほっこりたまらない!良い意味で、B級感が温かく、いつまでも居座ってしまいます!

こちらがその、妖怪屋敷の入口。水木しげる先生が寄せた温かいビデオメッセージが流れておりました。

聞けばこの山城町は、かの「子泣き爺」発祥の土地なのだそうです。他にも、町の随所に、妖怪のオブジェや記念碑が建っており、浮世を忘れさせてくれる妖怪空間なのでした。

繰り返すようですが、特に東京人にとっては、なかなか行きつくのはたいへんな距離。でも、それがいい!

ちなみに、この2015年夏に訪問した私は、

東京に戻る前に、もう二食、徳島ラーメンの有名店をハシゴしてしまい、羽田に帰る飛行機の中では胃腸内でのラーメンの膨張でおなかがパンパンになったのでした。一泊二日の弾丸旅行で3食ラーメンはやりすぎか💦?

でも、また食べに行こう。

※徳島県三好市の妖怪観光スポットについては、以下の「まるごと三好」という観光サイトが詳しいです!妖怪好きな方はぜひチェックを!


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【怪談好きなら地方へ行け!】in群馬県太田市:散歩しながら新田義貞公怨霊事件を考える

私を群馬県太田市に連れてきたのは新田義貞公でした。

より正確に言えば、竹書房さんから出ている『高崎怪談会東国百鬼譚』に掲載されていた「新田義貞の呪」という怪談に惹かれて、「そうだ、新田義貞公ゆかりの太田市にお参りに行こう!」と思い立ったのがきっかけでした。

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感想(1件)

何せ私ときたら父祖方の家が南朝側の有名人の拠点であり、根っからの南朝びいき。当然、新田義貞公にもいつか挨拶をしておきたいと、前々から思っていたところであり・・・。

・・・って、まさか、ここまで読んだところで「新田義貞公って誰よ?」となっている方はいませんよね?「そういえば日本史のテストにそんな名前が出てきたな」くらいの認識の方がよもや多いのでは?もしそうだとしたら、新田義貞公の亡霊が現代に出るのはそういうところのせいだぞ、きっと!

高校日本史のおさらいの為に、簡潔ながらまとめておきます。新田義貞公は後醍醐天皇の呼びかけに応じて挙兵し、鎌倉幕府を倒して、建武政権樹立に多大な貢献をした東国武士の鑑です。

「ああ、足利尊氏のライバルの人な?」と思った方も、それは失礼な!

倒幕運動で足利尊氏が陥落させたのは京都六波羅探題で、本拠地の鎌倉を陥落させたのは新田義貞公です。

ファーストガンダムで喩えれば、オデッサ作戦を成功させたのが足利尊氏で、ソロモンからアバオアクーを抜けてサイド3を降伏させたのが新田義貞公です。って、この喩えも今や通じない世代が多いのか、、、💦

と、すいません、どうも南朝擁護の機会があると熱くなる、、、。

さて。

今回はその新田義貞公にお参りをしたく、新田一族の拠点であった群馬県太田市にやってきました。

駅から降りた途端、目の前には!

おおお!新田義貞公の像が!

よかったあ!いまいち、日本史上のネームの中で認知が弱いなと思っていたら、さすがは群馬県!ここではきちんと名将扱いですね!

今回は、お参りが目的なので、車で山道をどんどん登り、途中で金山城跡を見学しつつ、

山頂の新田神社を目指します。

ここでひとつ動画も撮影しましたので、私のナレーション入りで金山城跡〜新田神社の景観を鑑賞くださいませ。はい、このブログの管理人は、こんな声をしております↓

先ほど紹介した『高崎怪談会東国百鬼譚』では、場所は伏されているものの太田市ないし近郊と思われる町のスポーツクラブに新田義貞公の呪いの影響がかかる、というハナシが掲載されています。平将門公クラスの呪いということで、そうだとすると大変な話ですが、

なぜだろう、私は新田義貞公の怨霊と聞いてもそれほど怖くはない。南朝側の武将に悪い人がいるはずがない!

もし呪いがあるとすれば、現代日本人が南朝のことを忘れかけているからだ、そうに違いない。きちんとお参りをし、礼儀を尽くし、「南朝の物語をきちんと次世代にも伝えていきまする」と約束すれば悪いことにはならないはず。

そう信じて、お参りしてきました!

ちなみにコチラは新田神社と同境内にあったお稲荷様。このような山奥にひっそりと。実にミスティックで、こういうの、いいですねー!↓

総括。群馬県太田市、駅前はかなり大きな町になっておりまして、レンタカーやカーシェアなどもすぐに見つかります。そして金山城跡にせよ新田神社に行くにせよ車必須となりますので、免許証の携帯をお忘れなく!


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【怪談好きなら地方へ行け!】in群馬県桐生市

怪談好きの皆さん!都会に引きこもっていてもご当地幽霊・ご当地妖怪たちには会えません!どんどん地方のイベントへ出かけましょう!泊まりましょう!

・・・本当は「怪談好きなら地方へ移住しよう!」とカッコよく言いたいところですが、そんなことは何年越しのハードルになるので・・・

さて。

先日、高崎怪談会に参加するために群馬県桐生市に行ってきました!桐生市は今回が初上陸です!

駅前のホテルに荷物を下ろし、なかなか暑い季節でしたのでペットボトルの水を片手に街歩きです。

おお!古い建物がこんなに残ってる!

こういう昔ながらの校舎っていいですねー!夜に何か怪異が起きてたら、いいな。。。

夜に何か出てきてほしい屋外プール。

なんだろうこの人形。いい感じで「怪談好き」のココロを掴んだので写真一枚パシャリ。

そしてこちらが、高崎怪談会#26が行われました古民家、「四辻の齊嘉」。この内装で怪談を聞く夏の夕涼みは最高でしたよ!

とにかく古い建物が残っているこの街並みは散歩のしがいがありました。古民家再生についてもさまざまな試みがなされているとのこと。

桐生市の古民家利用のプロジェクトについては、こちらのページにまとまっておりますので、ぜひ参考にしてください!(BS朝日さんの特集ページです)

↓↓↓

https://www.bs-asahi.co.jp/100nen/lineup/prg_283/

この七月には、この桐生を基地にして、太平記ゆかりの足利および太田にも足を伸ばしてきました!

その話についてはまた、頁を改めてお伝えします!


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