子供部屋に設置された、おそらくは監視カメラの映像と思われる、こちらの心霊動画をYouTubeで見つけたのですが、なんとまぁこれは、私にとって実に興味深い!
昼寝から目を覚ました三つ子が、壁のほうを指さして恐怖にかられ、家具の後ろに隠れている様子が映っております。
その怖がり方が、なんとも、中途半端なものではない。
さらに映像の後半では、数日後、三つ子のうちの一人がやおらベッドから起き上がり、「壁にモンスターがいる」と別室の母親を起こしにいく様子も写っております。
これに対して、YouTubeのコメント欄に、とても興味深い指摘が載っておりました。
「小さい子のうちの一人が何かを見間違えた時、それが残りの子供にも伝播して、見間違えにも関わらず、同じ部屋にいた他の子供も「同じものを見てしまう」というのは、集団児童心理的には、ありえること」
との旨。
ハイ。大賛成です。私もこの映像はそう考察しています。
物理学的にはその部屋には、やはり、何もいなかったのだとは、思います。
何もいなかったのに、三人の女の子の心理が共鳴し、「同じモノが、見えてしまった」ということかと思います。
「物理学的にそこにいない」からといって、「オバケなんていない」と安易には言えない理由も、ここにある。
いかに科学的な機器を持ち込んで、この日、この部屋には、何もいなかったことを科学的に立証しても、この三人の少女の中では「この部屋にモンスターがいて、わたしたちはそれをみんな見たのだ」という物語が残り続けるでしょう。
そしてこういうものに対して「そんなのは見間違いよ、バカバカしいわね、さあもう寝なさい」とピシャリとやってしまうのは、きっといい結果を生まないと思います。
おそらくは・・・
こういうことが昔の世界各地の民俗でも起きて、怪物やら妖怪やらは生まれて継承されてきたのではないか。だとするとこの動画は、妖怪が生まれるその瞬間をとらえた、とても貴重な映像なのかもしれません。
科学的にどう扱おうと、怪物や妖怪は、それを見た人のココロの中で物語として生き続ける。それをどうすればいいのか。物語を物語として人に話し、何らかの意味づけをしていくしかありません。
そしてもちろん、それがいわゆるトラウマ的な傷の物語になってしまわず、いつか大人になるにつれて超克されていく、成長の一通過点として位置づけられる、そんな、怖くとも意味の深い怪物物語になることを望みます。
そしてこの動画については、シンプルに、こう言っておきたい。
この三人の子のお母さん、「怪物を見た」という三人の子の話をよく聞いてあげて、しっかりと抱きしめてあげて、どうか、安心させてあげてくださいませ!
この子たちめちゃくちゃかわいいので、こんなに怖がっているのはかわいそうなのです。お母さまには是非、適切なケアをお願いします!